やすらぎの里の大沢です。
少し前に、
養鶏業者の方から面白い話を聞きました。
「産卵率が落ちた老鶏に断食をさせると、卵をまたたくさん産むようになる。
しかもその後の卵は若鶏のそれと同じように表面がつるつるで固くなる。」
最初に聞いたとき、
これは人間の断食と同じことが起きているのではないかと、
直感的に感じました。
食べさせ続けると、元気がなくなっていった
その方が話してくれたことで、
一番印象に残ったのはこの言葉です。
「ほとんど動けないケージに入れて、栄養をたっぷり与えていると、
太るにつれてみんな元気がなくなっていくんです。
目は潤んで、動作も鈍くなる。」
栄養を与えすぎることで、
鶏が弱っていく。
これはとても示唆的な観察です。
ところが、ある日、
餌を与えるのをやめてみると変化が起きます。
「一日餌を与えないだけで、急に目の色が変わってくるんです。
日がたつにつれて、生き生きと、きらきら光るようになる。
動作もぴちぴちして、体も引き締まってくる。」
その養鶏業者の方は、
「きっと鶏にもいい薬になっているんだ」とおっしゃっていたそうです。
一万羽の鶏に、7日間の断食をさせた
産卵率が落ちた老鶏を一万羽集めて、7日間断食させた事例があります。
断食させると弱って死ぬのではないかと心配する方も多いと思います。
ところがこの事例では、
7日間の断食で死んだのは約200羽。
残りの9,800羽は断食を経て、
再び活力を取り戻したといいます。
さらに興味深いのは、
弱った鶏をケージから出して少し歩かせるだけで元気を回復し、
ケージに戻しても死ぬことがほとんどなかったということです。
「ケージに閉じ込めて動かせないことが、弱さの原因のひとつだった」とも言えそうです。
断食後の卵は、
年老いた鶏のものとは思えないほど表面がつるつるで固く、
若鶏の卵と変わらない品質になったそうです。
これは、人間にも起きていることだと思っています
鶏の話を聞いて、私が真っ先に思ったのは、
「これは私たちと同じだ」ということです。
現代の生活は、ある意味で
「栄養をたっぷり与えられたケージの鶏」に似ているかもしれません。
食べ物はいつでも手に入り、
体をしっかり使うこともなく、
常に何かを与え続けられている。
その結果、
体が必要以上のものを抱え込みすぎて、
重くなっている。
断食によって一時的に「引く」と、
体が「やばい」と感じて本来備わっている機能をフル回転させ始めます。
代謝が動き出し、
体が自分でバランスを整えようとする。
その変化は、
鶏の「目の色が変わる」という表現で伝わってくるものと、
本質的に同じではないかと思っています。
やすらぎの里でも、
断食の3日目、4日目あたりから
「体が軽くなってきた」「頭がすっきりしてきた」
という変化を感じる方が多いです。
目が輝いてくる方もいます。
その変化を目の前で見るたびに、
鶏の話を思い出します。
「足す」より「引く」方が、体は喜ぶことがある
体の調子を整えようとするとき、
何を食べるか、何を補うかという方向で考えがちです。
でも体にとって必要なのは、
「引く」ことの方が大きい場面があります。
消化器官は毎日休みなく働いています。
食べることをやめると、その仕事がなくなり、
体が久しぶりの休息を取れるようになります。
修復が進み、
余分に抱え込んでいたものが少しずつ解放されていく。
「引く」という体験は、
加えるだけでは起きない変化を、
体の内側から生み出します。
やすらぎの里の断食は、ゆるやかです
一万羽の鶏は7日間、水だけで断食していますが、
やすらぎの里の断食は違います。
酵素ジュース・野菜と果物のスムージー・お味噌汁を取りながら進めるゆるやかな断食なので、
空腹感は思っていたよりずっと少ないとおっしゃる方がほとんどです。
医療知識を持つスタッフが常駐し、
毎日の施術で体調を確認しながら進めます。
温泉・マッサージ・ヨガ・散歩も組み合わせながら、
体をゆっくり整えていただける環境を整えています。
鶏の目がきらきら輝き出したように、
あなたの体も、
「引く」ことで取り戻せるものがあるかもしれません。













最近のコメント