カレンダーから予約 プランから予約 お問い合わせ
【 受付時間 9:00~19:00 】
LINE Facebook Instagram YouTube note

「治る」という幻想を手放したとき、病気と共に生きられる

※この記事は、やすらぎの里の元養生館館長・小針先生が
以前書かれた文章を、現在のサイト用に再編集したものです。

「健康でなければならない」という強迫観念

書店に行けば、健康関連の書籍や
雑誌の多さに目を見張ります。
それだけ健康に関心を持つ人、
あるいは何らかの不調を抱えている人が
多いということでしょう。

一方で、こうした本が並ぶことによる
悪影響に思い至ります。

「病気は治る」と冠された
それらの本を眺めていれば、
病気をしている自分はダメなのではないか、
なかなか治らない自分は不甲斐ないと、
自分を責めることになっても
おかしくありません。

安易に提示される方法論や
テクニックを実践しても、
はかばかしくないことだってある。
年齢的な制約だってあるはずです。

「いかに死んでいくか」という視点が、抜け落ちている

高度な技術を謳い、積極的な治療へと
駆り立てる情報があります。
しかし、老化による病気であったなら、
強引に抗うことで、果たしてその後の人生は
有意義になるでしょうか。
健康や病気治しについて論ずる前に、
「いかに死んでいくのか」
という視点が欠かせないはずです。

これは元来、宗教の担ってきた分野です。
しかし高度経済成長を経た、
いわば信仰なき世代は、
経済力と科学力をもって病気は征服できると、
どこかで信じている面があるのかもしれません。
誰でも死は恐ろしいものです。
だからこそ人類は、その恐れを
安心に変える英知を積み重ねてきたのです。

病気を「排除すべき悪」と見るかぎり、幸福感は訪れない

病気を、単に降りかかった災難ととらえれば、
それはまったく排除すべき悪でしかありません。
無病であることが幸せの条件とすれば、
今病んでいる自分やその境遇を恨みこそすれ、
幸福感を最期まで感じることはないでしょう。
病いを恨み、死を恐れ、
苦悶の表情でこの世を去っていく。
耳障りの良い健康書が、
皮肉にもそうした人々を
量産しないかと危惧します。
賢明な読者ほど真剣に実践し、
ますます死を遠ざけてしまう。

「治る」という幻想を、手放してみる

それならいっそ、
「治る」などという幻想は
捨て去ってしまったほうが
いいのではないか、と思うのです。
今までも病み、
これからも病み続けていく存在として、
まず自分を認める。

病気から学び、それを生き方に
反映させていくことが人生の目的であって、
治るか治らないかは
まったく関係のないことである、と。

たとえ治ったとしても、
幻想さえ捨てていれば
「いつまた再発するか」
という不安も生まれません。

不安を抱きながら生きることの不健康さは、
早晩また再発の機会を与えます。
病気は不要ではなく必要なもの。
治るときは治るべくして治り、
治らないときは何をしても治らない。
それは死が誰にでも訪れるように、
当然のこととして
受け止めるまでのことでしょう。

縁ある治療を受けながら、今この瞬間を愛に満ちて生きる

世の中にはさまざまな治療法があります。
縁あって信じる治療法を受ければいい。
激烈な症状を緩和する医薬という
人類の知恵を利用しながら、
その恩恵を自他に振り向け、
今この瞬間が愛に満ちて生きられれば、
それに越したことはないのですから。
あらゆる治療を拒んで
自然な成り行きに任せるのも、
その人の生き方です。

いずれにしても、病気に心がとらわれ、
生活すべてが不安に染まってしまっては、
せっかく病気をしても、し損なうばかりです。

「病気に左右される人生」から「病気と共にある人生」へ

発病当初、不安を隠すことはありません。
誰しも弱い存在だからです。
しかし時間が経つうちに、
対立していた病気と調和し、
心が少しずつ離れていく時が来ます。
「病気に左右される人生」から、
「病気と共にある人生」への転換です。

病気をしたからには、
その絶好の機会を逃さないことです。
病気は、自分の生き方を見直す、
またとない契機なのだから。

やすらぎの里が大切にしてきた考え方を
さらに知りたい方は、こちらもご覧ください。

→ やすらぎの里が30年かけて伝えてきたこと――なぜ人は、整うと満たされるのか

 お電話でのご予約は

TEL:0557-55-2668

WEBから予約

関連記事

食べていないとき、身体は何をエネルギーにしている?

2026年10月06日

自分では変えられないときは、環境を変えてみる。「リカバリーの旅」

2026年10月03日

食べるって、こんなに嬉しいことだったんだ|やすらぎの里、一週間(第四話)

2026年09月29日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です