投稿日:
2008年11月1日
カテゴリ:
旧ブログ
こはりです。
最近考えていることがあります。
それはサプリメントと腸内環境です。
僕はサプリメントに否定的ではありません。
というと驚かれる人もいるでしょうか。
生命を愛する自然派ではないのか?と。
その前に僕は現実主義者でありたいと思います。
こんなデータがあります。
1950年と2000年のにんじんに含まれるベーターカロテンを比較すると、2000年の数値は1950年の12分の1。
つまり昔のにんじん1本分の栄養をとろうと思ったら、今は12本も食べないといけない。
ちなみに三大栄養素、糖質、たんぱく質、脂質は現代の食生活で十分とることができます。
しかし、それらの代謝にはビタミンやミネラルが必要であり、太りすぎや、やせすぎの元凶はビタミンやミネラルの慢性的な不足があるのではないかと睨んだのです。
また過食傾向も同じように説明ができます。
潜在的な栄養不足が過剰とも思える食欲を生んでいるのではないかと。
加えて現代はストレス社会、抗ストレスホルモンに多量のビタミンやミネラルが消費されるという事実。
自然農法でたくましく生命力旺盛に育った野菜ばかり食べられるのであれば良いのですが、現実的にはなかなか難しいことです。
さらに非肉食、菜食を志向するとなれば死活問題になりかねません。
しかし、サプリメントといっても人の手の加わりすぎた、つまり精製度の高いものは避けるべきと考えています。
それ自体でバランスのとれたもの、つまり食物の生命をまるごといただけるものに越したことはないわけです。
したがって植物の名前を冠したサプリメントが理想的です。
さらに植物性乳酸菌。
腸内には100兆個という想像だにできない数の細菌が生息しているとされ、糞便のうち約半分が腸内細菌またはその死骸であると言うのです。
細菌は他の種類の細菌との間で数のバランスを保ちながら、一種の生態系(腸内細菌叢、腸内常在微生物叢、腸内フローラ)を形成している。
そして腸内細菌同士が互いに共生しているだけでなく、宿主であるヒトとも共生関係にある、となればこれを「小宇宙」と言わずしてなんと言えましょうか。
臨床の現場でつぶさに感じることは、東洋医学的に言う「脾虚」の難治性です。
これは精製糖の節制などの根本的な食生活の見直しがあることはいうまでもありません。
同時に即効的もしくは相乗的に用いうる食品の可能性を探ろうと思うのです。
共通した特徴として「腸の弱さ」を直感的に感じます。
腹証で言えば脾または臓器的には小腸に対応する臍周囲のゴリゴリとした硬結です。
腸内細菌、腸管免疫、小腸造血説、いずれも今後注目に値するキーワードと考えています。
アトピー患者に脾腫(三焦)をみる、または右季肋下の指圧で寛解したという事例も聞いたことがあります。
現代病を理解するカギが「腸」にあるかもしれません。
体にとって腸はチョー大事ってことですね!?