食生活改善

2014 8/17 (日曜日)

人間の食べ方

「食べたい時に、食べたい物を、食べたいだけ食べる」

野生動物がそうであるように、人間も本来は感覚に基づいて食事をしていれば問題は無いのだと思います。

しかしながら、文明の発達とともに、生活様式は多様化し、農業、食品加工技術も発展して、便利さと引き換えに自然から乖離する結果となりました。

感覚にゆだねて身の回りに氾濫する精製炭水化物や化学調味料に手を出したら最後、中毒となって依存体質から抜け出すことができなくなっていきます。

感覚はいよいよ鈍り、不調や病気に派生していくことでしょう。

それでは、不自然を極めた現代において、健康的に生きるために何ができるでしょうか。

文明の功罪を見極め、科学的な知見を借りながら、理性的に食材を選んでいくこと。

それと同時に、適応力を高めていくことです。

良いものを取り入れ、悪いものは出し切れる、身体を作っていくということです。

米飯が中心であった和食で世界一の長寿となった日本があります。

昨今注目される糖質制限食の理論とは相容れないものですが、当時の生活様式を観察すれば、今とは比べ物にならない運動量があったわけです。

つまり、糖質大量摂取の弊害を打ち消す生活上の実践を見逃すことができないということです。

デスクワーク中心の現代人にとっては、糖質制限食はまさに救世主となるでしょう。

食事量の制限が伴わず、お腹いっぱい食べられるのですから、継続しやすいものです。

一方で、地球上に生きる生命の共生や持続可能性を視野に入れた、人間としての自然性の回復という事業には手をつけられていないということも考えておかなければならないでしょう。

周囲の生命や均衡を無視してでも、ひとり健康であり続けるのが、果たして本当に健康的であるかということです。

生きるための食事から生かされるための食事へ。

利己的食事法を超克するとき、本当の意味での健康、すなわち心身の安定と安心立命が訪れるのではないでしょうか。

食事を通して生活、そして社会というものを見直すことができるのが、万物の霊長たる人間であって、ふさわしい食事法も導き出せるのではないかと思っています。

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2014 8/11 (月曜日)

空腹時運動の効用

運動するなら、どのタイミングが最善でしょうか。

断然、空腹時です。

食物を食べると、からだは消化吸収しようとします。

その時、胃や腸などの内臓に血液が集まってきます。

内臓を動かすため、消化液を分泌するため、栄養を運搬するためです。

このとき運動をしてしまうと、今度は筋肉を動かすために血液が必要となり、内臓と筋肉との間で血液の奪い合いになってしまうのです。

そうなると、どちらにとっても良い結果とはなりません。

お互い必要な血液を確保できないために、運動能力を発揮できず、また消化も中途半端となり内臓に負担をかけてしまうことになります。

実際、食後に休みを取らない過酷な肉体労働者に胃がんが多いというデータがあります。

つまり食事と運動のタイミングが重要になってくるのです。

空腹時に運動することは、血液が筋肉そして身体のすみずみまで行き渡ることができるということです。

手足が冷える、脂肪がつきやすい、肩がこる、腰が痛い、これらの症状はたいてい血液の循環が良くないことや、それに伴う冷えがその根底にあります。

細胞一つ一つが新陳代謝してイキイキと活動するためには、血液が滞ることなく流れていることが大切です。

空腹時に運動すると末梢循環が良くなり、からだに活力が出てきます。

また、空腹時運動には過度な食欲を抑える効果もあります。

空腹感というのは、血液中の糖分、つまり血糖値が下がってきたときに脳から発せられるサインです。

しかしこれは、例えるなら、預金に一切手をつけないで、財布のお金がなくなったと騒いでいるようなものなのです。

またそこでたくさん食べてしまったら、ますます残高が増えていきます。

すなわち肥満です。

預金を切り崩す方法が、空腹時運動に他なりません。

空腹を感じているときというのは低血糖状態です。

その時に、運動をすることで代謝が上がり脂肪が燃焼し血糖値が回復していきます。

すると先ほどまで感じていた強烈な空腹感が収まっていることに気づかれるでしょう。

穏やかになった食欲で食卓に臨めば、少量でも満足感を得られます。

さらにゆっくり良く噛めば言うことはありません。

そして、食後はゆったりと休息する。

これはからだの生理に沿った本質的な生活リズムといえます。

朝から昼にかけて活動的に、夕方から夜に向けてリラックスしていく。

溌剌と生きて、深い眠りにつくために、食事と運動のタイミングに気を配ってみてはいかがでしょうか。

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2014 8/4 (月曜日)

上虚下実の体現

筋肉を効果的に鍛える方法を研究しています。

とはいえ、外見的な強健さを求めているのではありません。

体質改善に貢献すればとの思いからです。

多くの女性のお話を伺う中で、共通するものとして、冷えやむくみ、便秘があげられます。

一概には言えませんが、そのめぐりの悪さは運動不足による筋力低下に起因するところもあるのではないかと考えました。

もちろん精神的なストレスも看過できません。

それを踏まえても、しなやかな心身を練り上げていくことは無駄ではないと思うのです。

古来、東洋思想においては、「体が変われば心が変わる」と考えられてきました。

そして、特に、丹田の充実が心身に影響することを見抜いていたように思います。

現代人はもっぱらデスクワーク中心であり、長時間固定的な姿勢で拘束されています。

その上、公共交通機関の発達で、ほとんど歩かなくなりました。

さらに家電の普及によって、家でも全身を伴う運動を行うことも少なくなりました。

「動物」はその字のごとく、動くものです。瞬発的な運動もしくは長距離の移動の末に、食べ物にありついてきました。

ところが、現代人、特に日本人を含めた先進国の人間は、動物としての基本である、動いてから食べるということすらままならなくなりました。

その結果として生活習慣病が増大したとも言えるでしょう。

とすれば、生活習慣病を克服するための方法は二つということになります。

「動く」か「食べる量を減らす」かです。

入ってくるエネルギーよりも出ていくエネルギーが少なければ、当然余剰が発生するので在庫として抱えるようになります。

考えてみれば、ごくシンプルなことなのです。

その余剰エネルギーの使われ方が人によって、体重増加に利用されたり、過剰な欲求になったり、病気になったり、悩みや怒りになったりするわけです。

健康的な心身をつくり、有意義な人生を歩む上で、適度な運動と食事は欠くことができないことなのです。
さて、それでは今日から食事を運動量に見合った量に制限できるでしょうか。

難しいと思います。

食事量の制限はかなりのストレスが伴います。

一時期は意志の力で抑えつけることができても、そのうち暴発するのが目に見えています。

そこで提案なのが、運動を先行させてはどうかということです。

たくさん食べてしまったら、その後の運動で帳尻を合わせればいい。

美味しそうなスイーツが食べたくなったら、運動を先にして、そのご褒美として食べるという発想です。

不純な動機かもしれませんが、よっぽど中長期的な体重目標よりもモチベーションになるはずです。

そのうち運動が習慣化すればしめたものです。

もし体が運動を必要としていれば、そこに快感が伴っているはずなのです。

その頃には、食事も今まで漫然と食べていた時よりも、ずっと美味しく感じられるようになっていると思います。

運動を続けているうちに、体の機能が正常化し、味覚がクリアになって、食欲が安定し、食事量が適正に落ち着いてくる。

こうしたあり方を目指すべきではないでしょうか。

やみくもな食事制限は代謝を落とし、ますます痩せづらい体に変えていきます。

同様に、運動もイヤイヤやったのではストレス以外の何物でもありません。

自分の好きなものを手始めに行い、興に乗ってきたら、多少筋肉に負荷のかかるようなものを取り入れてみてはいかがでしょうか。

運動の基本としてはウォーキングがすすめられます。

さほど技術がいらない上に、今すぐにでもできるものだからです。

とはいえ、夜遅く仕事を終えてから、ある程度の時間をかけて歩くというのは、なかなか骨の折れることではないでしょうか。

通勤でうまく歩ける人はいいのですが、そうでない人はウォーキングは週末などにまとまってするとして、普段は自宅でできる簡単で短時間でも効果的なものがいいでしょう。

おすすめは「スクワット」です。

キングオブエクササイズと呼ばれ、臀部や大腿部を中心とした、体の中でももっとも大きな筋肉を効果的に鍛えられ、なおかつ、姿勢の維持のための腹筋や背筋を鍛えられることから、最も基本にして、最も重要なトレーニングなのです。

筋トレといっても、べらぼうな筋肥大を求め、ボディビルダーを目指すのではありませんので、死に物狂いで行う必要はありません。

必要な筋肉がつくことで、産熱器官として体温を維持し、血流が潤沢となって、基礎代謝を向上させることができます。

冷えやむくみの改善を期待できます。

東洋医学的にみても下肢と内臓は直結していると考えますので、内臓機能を向上させ、便秘を始めとした内科系、婦人科系疾患の予防改善にもつながるでしょう。

また、下半身の充実は、気の観点からも「上虚下実」「頭寒足熱」を体現することにもなり、心身の安定感を醸成することでしょう。

ストレッチやヨガなどの柔軟性を高める運動も同じくらい大切と考えますが、行い方に偏りがあると、往々にして柔軟性の追求に傾く嫌いがあり、ふにゃふにゃと柔らかいだけで姿勢維持が心もとないバランスに欠けた体を作りかねない面があります。

陰と陽の調和を目指す東洋思想にならえば、柔軟性と強靭性を兼ね備えた心身を練り上げることが必要でしょう。

もっといえば、特定の運動法がいらなくなるような生活様式、つまり普段の生活においても、良い姿勢、呼吸、効率的な体の使い方、動きを実践することで、必要な筋肉が鍛えられるあり方が理想的でもあります。

養生は薬によらず尋常の身持心のうちにこそあれ

この言葉を胸に、とにかく、今から実践です

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2014 7/28 (月曜日)

家でもできる方法

帰宅後の5週プラン 健康的な生活を定着させ「治る力」を引き出すために

1週目
食事 近所の自然食品店を訪ねて、新鮮な野菜や果物を買ってみましょう。
   新鮮な野菜をゆで、味付けせずにそのまま食べてみる。
運動 週5日は、1日10分歩く
呼吸 寝る前にふとんの中で、5分間、自分の呼吸を観察してみる

2週目
食事 週に最低1回は、サケ、イワシ、アジ、サバのいずれかを食べる
   マーガリンを使わないようにする、オリーブオイル、アマニオイルを活用する
運動 1日15分歩く
呼吸 寝る前に「4・7・8呼吸」(4秒で吸い、7秒ためて、8秒で吐く)2回行う

3週目 
食事 夕食の主食の半分を大豆製品(豆腐、納豆など)に置き換える
きのこや海草を使用したおかずを作る
清涼飲料水で水分補給しない、水やお茶などを飲む

運動 近所の公園など自然のあるところに足を運んでみる
呼吸 起床時と就寝前に「4・7・8呼吸」を2回ずつ行う

4週目
食事 最低1食、意識的に新鮮な野菜や果物をたくさん食べる
有機栽培の野菜や果物を買ってみる
呼吸 朝昼晩「4・7・8呼吸」2回ずつ行う

5週目
食事 精製・加工・大量生産食品の摂取を減らす(ファーストフード、スナック菓子 コンビニ食)
運動 週5日、25分の歩行
就寝前の10分ストレッチ
呼吸 朝昼晩「4・7・8呼吸」2回
   合成洗剤(シャンプー、せっけん、洗剤など)の使用は慎重に

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2014 7/20 (日曜日)

生活即療法

糖尿病などの明らかな疾患がある場合においては治療手段として、期間を決めて厳格な糖質制限食を行う意義があるものと思われます。

同時に、特定の疾患がない場合、あるいは症状が軽微な場合、現実生活との折り合いをつけた、より実践的な食事法があってしかるべきでしょう。

人類の歴史を眺めても、これだけ食べ物にあふれた時代はなかったと言えます。

つまり圧倒的に多くの時間を飢餓状態で生き抜いてきた我々の祖先は、自然淘汰が繰り返され、食べ物が少なくても生きられる身体を持ったものが今日まで生き延びてきたということです。

漁撈採集の時代、自然界に存在する小動物、植物、種子、果実など手近な食材をその都度、必要な分だけ食べていたことでしょう。

時代がくだって平安時代になると糖尿病とおぼしき病人の所見が散見されるようになります。

肉体労働を敬遠した富裕層の出現です。

つまり、動いてから食べるという生き物としての自然的な生活を離れて発症したのが、糖尿病であり、各種生活習慣病であるとするならば、本来的には自然なあり方を取り戻すのが王道ではないでしょうか。

従って、糖質制限食は実際効果の高いものですが、食事のみでは片手落ちであって、万事解決と考えるのは早計ということです。

これからの時代を生きる人間として目指すべき理想を掲げずに、大局的な視点を失って目先の方法に走るのは本意ではないということでもあります。

有効な方法を提案しながら、あるべき将来を展望してみたのが、やすらぎの里の「低糖質バランス食」に他なりません。

食事療法となると、往々にして食事の内容ばかりに目が向きがちですが、生活の要素は食事だけではなく、運動習慣や姿勢、体の使い方、休み方、呼吸の仕方、心の状態など多岐にわたっています。

それぞれが連関しながら相補的に体質を作り上げていきます。

たとえば、食物の栄養を完全に吸収するには、内臓機能や呼吸など、こころとからだの状態が健全であることが求められます。

内臓機能は脳や脊髄の中枢神経から支配を受けますが、悪姿勢によって脊柱に歪みがあれば、神経の伝達に障害が生じることになります。

また姿勢の乱れや筋力の低下は、内臓下垂や位置異常を起こし機能低下は避けられません。

呼吸も代謝活動に欠くことはできず、心身の状態に直結する営みです。

食事療法の実践とともに、悪姿勢、不完全呼吸を是正することが求められるということです。

また消化器系は心の状態を直接的に受ける臓器でもあります。

心を整え落ち着けていく工夫も必要になるでしょう。

食事が療法という体裁をとることになると、ある一定の形式というものが便宜上提供されることになります。

ところが、人間ひとりひとりの気質や体質は異なるばかりか、置かれた環境や、生活習慣、また、同じ人でもその日によっても体調は変化します。

各人がその時に必要な栄養の量、内容というものは、一律に規定できるものではありません。

野生動物は本能に従い、自然的に調整していますが、人間は文化的な水準が向上するほどに不自然な生活様式と心身の状態になっています。

やすらぎの里が唱える「バランス」の意味は、人間であっても生き物の基本として本来備わっている感受性を取り戻すために、断食、自然食、心身の調整法、など総合的に取り組むことなのです。

断食は今までの悪習慣を断ち切り、感覚をリセットする効果があります。

自然食は自然的な成分の摂取と自然的な味覚を養うことができます。

同時に、心身のバランスを回復する各種取り組みを行い、現代生活において生じたアンバランスを回復させます。

やすらぎの里で提唱する低糖質バランス食は、食事の内容はもとより、生活全般にわたるバランスを回復することを提案しています。

それは取りも直さず、食事療法の効果を最大限に引き出す方法であり、ひいては、人生の質を大いに向上させる方法でもあるのです。

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  • お手軽プラン

    2泊3日 32,340円

  • 基本プラン

    3泊4日 48,510円

料金には、宿泊、食事、面談、マッサージ、カッピング、温泉、講座、ヨガや瞑想などが含まれています。

空き室状況&ご予約

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