【 目次 】
「メタボリック・シンドローム」
「やすらぎのレシピ」
○菜の花とあさりの香り蒸し
○甘夏と豆腐のムース
「情報スクランブル」
○おすすめの本・半農半Xという生き方 実践編
○新しいコースができました・プチ断食コース
「やんもの森から」
「寄せ書きから」
「編集後記」
【メタボリック・シンドローム】
最近、ちょっとお腹が出てきたかな?
この頃、健康診断でも、
境界ぎりぎりの数値がいくつか出てきた。
そんなあなたは、“メタボリック・シンドローム”になって
いるかもしれません。
今回は、いま医学会でも注目されている、
“メタボリック・シンドローム”について取り上げます。
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「メタボリック・シンドロームとは」
生活習慣病とよばれている主な疾患に
高血圧、高脂血症、糖尿病などがあります。
これらの疾患は、個々の原因で発症するというよりも、
内臓に脂肪が蓄積した、肥満が原因であると考えられています。
内臓脂肪蓄積により、さまざまな病気が引き起こされた状態を
“メタボリック・シンドローム”といいます。
ひとつ、ひとつの症状は軽度でも、それらが合わさると
循環器系の重大な病気になるリスクが、
かなり高くなります。
そのため、それらの病気の予防のために、
治療の対象として考えられるようになってきました。
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「診断基準」
メタボリック・シンドロームの診断基準では、
内臓脂肪の蓄積が必須条件と位置づけられています。
内臓脂肪の蓄積はウエスト径で判定し、
男性85cm以上、女性90cm以上を基準値としています。
さらに、他の3つの選択項目のうち2つ以上を満たしている場合に
「メタボリック・シンドローム」と診断します。
○必須項目
ウエスト 男性85cm以上、女性90cm以上
○選択項目
・高中性脂肪症または低HDLコレステロール血症
・血圧(最高130以上、最低85以上)
・空腹時血糖(110以上)
ウエスト径の正しい測り方はへそまわりを測ることです。
腰の一番細いところではないので、気をつけて下さい。
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「メタボリック・シンドロームの原因」
それは、脂っこいものや、
甘いものの取りすぎが原因です。
脂っこいものは高カロリーで、
甘いものは吸収されやすいので、
これらを取りすぎると、内臓に脂肪がたまります。
また、30歳を過ぎたあたりから、
基礎代謝が低下してきます。
その頃になったら、意識的に運動するか、
あっさりした食事にしていかなければ、
少しずつ、内臓に脂肪がたまってしまいます。
30歳を過ぎてくると、仕事も忙しくなり、ほとんど外食、
さらに夕食が夜遅くという方も多くなります。
また、忙しいので、平日は運動する時間もないし、
休日は、疲れて寝ているだけ。
そんな生活を、続けていると、
内臓に脂肪がたまり、血液もドロドロになって、
健康診断で高脂血症といわれるように、
なってしまうのです。
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「メタボリック・シンドロームの危険性」
企業の検診の調査では、軽症であっても上の項目に、
2つ当てはまる人は、まったく当てはまらない人に比べて、
心臓病の発症リスクが10倍近くになります。
また、3~4つ当てはまる人は、
なんと31倍になることがわかっています。
このように、軽度の異常でも複数の因子が合わさると
動脈硬化が起きやすく、重大な病気になりやすいのです。
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「動脈硬化のメカニズム」
食べ過ぎで生じた余分な栄養は、
肝臓に予備のエネルギーとして蓄えられます。
ところが、肝臓が脂肪で満杯(脂肪肝)になると、
余分な脂肪が内臓の周りにたまってきます。
これが、内臓脂肪といわれるものです。
この内臓脂肪は、血中に溶け出しやすく、
高脂血症の大きな原因といわれています。
血液中の脂肪には、
中性脂肪とコレステロールがあります。
中性脂肪は予備のエネルギーですが、
現代人の場合は、ほとんど使われることがなく、
からだの中の不良債権のような状態になっています。
コレステロールは、細胞膜の原料になりますが、
中性脂肪と合わさると、血管壁に付着してしまいます。
しだいに、血管の内径が狭くなったり、
血管壁が固まった脂肪でごわごわになってきます。
この状態が長く続いていると、血液や脂肪がつまって、
血液が流れなくなったり、血管が破れたりする危険性があります。
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「動脈硬化の予防のために」
メタボリック・シンドロームという概念が確立された目的は、
動脈硬化による循環器病(心筋梗塞、狭心症、脳梗塞など)を
いかに予防するかということです。
動脈硬化は、ある程度症状が進まないかぎり、
なかなか症状として出にくい病気です。
しかも、動脈硬化による循環器病は、
働き盛りに突然発症することが多く、
生命に関わる重大な病気であり、後遺症も深刻です。
メタボリック・シンドロームを放置しておくと、
やがては動脈硬化を引き起こします。
動脈硬化にならないために、メタボリック・シンドロームの段階で、
キチンと改善しておく必要があるのです。
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「メタボリック・シンドロームを改善」
○食事
脂っこいものや甘いものは、
取りすぎはいけないとわかっていても、
おいしいので、なかなかやめられません。
だから、精製されていない、
素材そのものから取るようにしましょう。
例えば、甘いお菓子を控えて、
干し芋やドライフルーツを食べるようにする。
カツやフライを控えて、
脂の乗ったサンマを食べるとか。
素材そのものに含まれる甘みや油は、
精製されていないので、緩やかに吸収されます。
一気に吸収されないので、
からだに脂肪として、蓄積されにくいのです。
また、玄米や野菜など、
繊維の多いものをとるようにすると、
腸で脂肪が吸収されにくくなります。
一番良いのは、玄米と野菜を中心にした、
食事にすると、自然に油っこいものが減ってくるので、
血液がサラサラになってきます。
○運動
運動もしなきゃいけないって、
わかっていても時間がなくてできないっていう人、
多いんじゃないでしょうか。
忙しくて、時間のない人は、
日常の生活の中に運動を取り入れてみましょう。
例えば、通勤のときに歩くようにする。
都内だと、一駅歩けば20~30分くらいかかります。
毎日じゃなくても、週に2~3回続けられたら、
1年後にはかなりの違いになってきます。
平日は仕事が忙しくてそんな時間もないという方は、
週末にまとめて、1時間歩く時間を作りましょう。
週に一度歩くようにするだけでも、
基礎代謝を保つ効果は期待できます。
○ストレス
高脂血症の大きな原因は食べすぎ、
というのはわかっていてもやめられない。
なぜか?
ストレスがたまっていると、
食事のコントロールができなくなります。
食べるという行為は、
現代人にとって、一番手っ取り早い快楽です。
ですから、食生活を改善するためには、
ストレスのコントロールはとても大切なことです。
それじゃあ、どうすればいいのか?
食に代わる解消法を見つけるのです。
おすすめは、お風呂ですね。
できれば、家の風呂じゃなくて、
お風呂屋さんに行って、のんびりするのがいい。
気持ちいいことは、
潜在的にたまっていたストレスを解消してくれます。
いっぱい、いっぱいになってからだと、
つい、手軽な食の誘惑に負けてしまうので、
早め、早めに解消してしまいましょうね。
【 やすらぎの台所から 】
この時期に伊豆をドライブすると、
いろんなところで菜の花を見かけます。
淡い緑の葉と鮮やかな黄色のコントラストは、
まさに春そのものといった感じですね。
ほのかな苦味も春らしくてさわやかですよね。
大好きな食材なので、いろんな料理に使います。
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○菜の花とあさりの香り蒸し
ふたを取った瞬間に、あさりのいい香りがふわっと広がる、
春らしい一品です。
蒸し物は、手間がかかると思いがちですが、
材料を刻んで、お酒で煮るだけの簡単な一品です。
「材料」4人前
あさり1パック、菜の花1束、キャベツ(葉)2枚、
生姜20g、油揚げ大2枚、酒30cc、塩コショウ少々
「作り方」
1、あさりはよく砂出ししておく。
2、菜の花は硬めにゆでて3cmの長さに切り水をしぼる。
3、キャベツはザク切りにする。
4、油揚げは油抜きをして短冊に切る
5、大きめの鍋にあさりと酒を入れ、
ふたをしてあさりの口が開いたらあさりだけ取り出す。
6、残りの汁にキャベツと針生姜を入れ、火が通ったところへ,
菜の花を加えて、塩コショウで味を調える。
7、最後に取り出しておいたあさりを入れて、
全体にかき混ぜて出来上がり。
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「甘夏と豆腐のムース」
生クリームの代わりに豆腐を使った、ヘルシーなデザートです。
体重が気になる方もこれなら大丈夫です。
「材料」8人分(18cmスポンジ型ひとつ分)
豆腐(ミキサーにかけて)150cc、甘夏汁50cc
甘夏の実1/2カップ、はちみつ大サジ2、卵白1個
粉ゼラチン5g、水30cc
「作り方」
1、豆腐をミキサーにかけとろとろにする
2、ボールに豆腐、甘夏汁、甘夏の実、はちみつを入れて混ぜ合わせる
3、ふやかしたゼラチンを温めて溶かし、2に加えよく混ぜ合わせる
4、大きめのボールに水と氷を入れ3のボールを入れて、
かき混ぜながら冷やしてとろみをつける
5、卵白を泡立て4と氷水で冷やしながら混ぜる
6、少しとろみがついてきたら、18cmの型に流し入れて
冷蔵庫で冷やせば出来上がり
【 情報スクランブル 】
「おすすめの本」
○半農半Xという生き方 実践編
ソニー・マガジンズ 塩見 直紀著
団塊の世代が定年を迎える2007年が、近づいています。
また、ニートと呼ばれる学生でもなく、
働いてもいない若者が増えています。
これまでの仕事中心の生き方だけではなく、
その人らしい新しい生き方が求められているような気がします。
前作の「半農半Xという生き方」で、
天の意に沿う小さな農的な暮らしをしながら、
自分らしい生き方で世の中に貢献する。
そんな生き方を「半農半X」という言葉で表しましたが、
今回は、そんな生き方を深く掘り下げています。
前作以上に、新しい気づきがありました。
自分らしい生き方を探している方、
農的な暮らしに興味ある方、
田舎暮らしに憧れている方におすすめの本です。
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「新しいコースができました」
○プチ断食コース
一週間プランには、断食コースと食事療法の
コースがあります。
断食はやってみたいけど、3日も断食できる自信がない、
代謝が悪いので、運動もして代謝を上げたい。
そんな意見をたくさんいただくようになりました。
そこで、一週間プランにも断食と食事療法の他に、
プチ断食のコースを新しく設けました。
このコースは、入所日は普通に食事してきて、
夕食から1~2日の断食になります。
断食の日数は、入所面談の際に、
その方にもっとも効果的な日数でおこないます。
断食の後は、回復食、半減食と続いて、
最後にみんなといっしょに普通食になります。
まあ、断食と食事療法を合わせたコース
といってもいいかもしれませんね。
その方の体調に合わせてやれるので、
ちょっと自信がない方にはおすすめですね。
先月から始めた、デトックスコースを希望の方は、
このプチ断食コースでお申し込みいただければ、
面談の際に、その方に合わせた方法で
アドバイスさせていただきます。
なお、土曜日1泊のプチ断食コースは、
今まで通りおこなっていますので、
お休みが取りにくい方は、
まずこちらで体験してみるといいですね。
【やんもの森から】
今ではすっかり全国的に有名になった、
早咲きの“河津桜”。
これは、真っ赤な花の寒緋桜と白い花の大島桜が
混じってできた桜で、一般には“寒桜”といわれています。
河津には、この寒桜の原木が何本かあります。
それを接木したものを川沿いにたくさん植えたのが
大きくなり、それが次第に有名になってきました。
今では全国から観光バスが連日何十台も押し寄せる、
メジャーな観光スポットになっています。
河津桜というと河津にしかないと思っているようですが、
伊豆には他にもいくつか名所があります。
その中のひとつが、伊豆高原の隣の城ヶ崎海岸。
実はこちらの桜の方が、河津より早く咲き出します。
いつもの年なら、1月中頃に咲き出しますが、
今年は寒かったので、ちょうど今満開になっています。
濃いピンクの桜と鮮やかな緑と黄色の菜の花の
コントラストは、春爛漫って感じでとてもきれいです。
伊豆はどの季節が一番いいですか?
そう聞かれたら、迷わずにそれは春ですって答えます。
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やすらぎの里の庭には甘夏の木があります。
この時期になると、酸味も取れて、
そろそろ食べられるようになります。
ほんとうはもう少しまってから取った方が、
甘みも増して、美味しいのですが、
そうすると、食べられてしまうのです。
みかん泥棒じゃないですよ、
犯人は“リス”です。
悔しいけど、食べてる姿がかわいいので、
ちょっとゆるせちゃうんですけど。
それにしても、一生懸命肥料を入れて、
大きく育てたみかんをひとつも食べられないんじゃ
淋しい。
ちょっと早いけど、収穫してデザートに使いました。
ごめんね、リス君。
きみの分もちょっと残しといてあげるからね。
【 寄せ書きから 】
やすらぎの里では来ていただいた方が、
お帰りの際に、寄せ書きを書いてもらっています。
滞在中の感想から感謝の声まで、
すべてスタッフみんなの活力になっています。
その中の一部をご紹介させていただきます。
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初めての参加でした。
インターネットを見て、迷いもありましたが、
飛び込んで大正解でした。
本当に癒されました。
食べ物の美味しさや、大切さを痛感しました。
先生、スタッフのみなさん、ありがとうございました。
また、来年お会いしたいです。
40代 女性
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毎回、来るたびに施設が改装されていたり、
新しいプログラムができてたり、
それも楽しみになってきました。
ここは私の“駆け込み寺”
今回もありがとうございました。
20代 女性
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非日常の一週間の生活、
自然と温泉とマッサージに満たされて。
ひとりになって自分を見つめる、考える、
発見するとても貴重な体験でした。
欲を断つために断食しましたが、
あと1kg減って欲しかった・・・。
40代 女性
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食を見直すために参加したはずの旅でしたが、
ここでの出会いは、生き方まで見直す機会になりました。
尊敬できる方にも、たくさん出会いました。
やすらぎの里も、周辺の自然もみんな大好きになりました。
きっとまた来ます。
先生、スタッフのみなさん、
そして、一緒に滞在したみんな。
本当にありがとうございました。
20代 女性
「編集後記」
30歳のときに、八ヶ岳で今の仕事を始めて、
5年経って、伊豆高原に移転。
そして、去年で5年が経ちました。
どうも、私は5年という単位で、
大きな節目があるようです。
そして、今・・・。
新たな決断のときを迎えています。
その決断とは・・・。
次回の通信でお伝えする予定です。
さあ、この春は忙しくなるぞ~!
大沢
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