やすらぎの里 通信 Vol.100 【 太らない食べ方 】

【目次】

○太らない食べ方
○やすらぎのレシピ
○お知らせ
○寄せ書きから
○編集後記


【 太らない食べ方 】

先日、テレビで12月にどれだけ太ってしまうか、
という番組をやっていました。

結果は平均2kg、多い人だと5kg増えていたというのです。

確かに、12月になると、忘年会やクリスマス、
年末年始、旅行などのイベントが続きますね。

ついつい、食べすぎ、飲みすぎが続き、
体重も徐々に増えて、そのうち開き直って、もうどうにでもなれ・・・。

ん~だけど、せっかくのイベントは、楽しく過ごしたいですよね。

そこで、今回は太らない食べ方の方法を紹介します。


「太るメカニズム」

まずは、太るということを医学的に説明します。

食物を食べると、胃で消化され、腸で吸収されて、
栄養分が血液を通して、全身に分配されます。

そこで、利用されずに、あまった栄養分は、
脂肪細胞に蓄えられ、体脂肪になります。

その脂肪を溜め込む働きと密接な関係があるのが、血糖値の変動です。

血糖値が高い状態が続くと、すい臓からインスリンが分泌され、
余った血糖が、中性脂肪に変えられて、脂肪細胞に溜め込まれます。

甘いものや精白された炭水化物は、食後の血糖値を上げます。

さらに、脂っこいものを一緒に食べると、
血糖値が下がりにくくなり、血糖値が高い状態が続きます。

脂っこいものは、血糖値を上げることはありませんが、
糖質のものと一緒に摂ると、上がった血糖値が下がらなくなります。

脂っこいお肉に、山盛りの白いご飯、ラーメン、
チャーハン、餃子のセット、ハンバーガーに、ポテトフライ。

さらに、ケーキやアイスクリームなどの洋菓子もすべて、
糖質と油物の組み合わせです。

これらのものを食べると太りやすいのは、
カロリーが高いだけではなく、高血糖になりやすく、
インスリンの働きで、脂肪が溜め込まれる状態になるからなのです。

糖質と油の組み合わせは、
脳内伝達物質を過剰に分泌させ、食べたい欲求をさらに高めます。

これは、大昔、血糖値が上がるようなものがほとんど食べられなかった頃に、
脂肪になりやすいものを脳が記憶するために備わった、生存本能です。

それを食べるためだったら、多少危険を冒しても手に入れるために、
強い衝動性を起こすドーパミンなどの
脳内伝達物質を分泌させるようになっています。

これは、飢えが日常的だった、大昔には命を守る大切な働きでしたが、
飽食の時代には、肥満を引き起こす、やっかいな働きになっています。


「炭水化物の食べ方」

太らない食べ方の中でも、炭水化物をどのように
食べるかというのは大事なポイントです。

1、精白度が高い炭水化物を減らす

炭水化物=太るもの と思っている方が多いですね。

特に、若い女性で太るのを気にしている人は、
ご飯をほとんど食べない人も多いです。

炭水化物で問題なのは、精白度が高い炭水化物を
一度にたくさん食べ過ぎること。

お米や小麦は皮をとると、
食べやすくなるので、つい食べ過ぎてしまいます。

さらに、食物繊維が少ないと、食後の血糖値が急激に上がります。

主食はできるだけ精白されていない穀類を選ぶようにしましょう。

例えば、ご飯は玄米や五分付き米に、パンなら全粒粉が入っているパン。

外食ばかりで、そんなのは無理だという方は、
野菜や海藻がたっぷり入ったメニューを選ぶといいです。
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2、炭水化物を2重に摂らない

炭水化物が好きな方は、やりがちですね。

ラーメンにご飯に餃子とか、パスタにデザートを付ける、
ご飯の後に、果物をたっぷり食べる等々。

このように、一回の食事で炭水化物(糖質)を2重に食べると、
食後の血糖値がグン、グンと2重に上がります。

これがインスリンを大量に出すことになり、
脂肪がどんどん溜め込まれるようになります。

一回の食事では、炭水化物はひとつだけ。

どうしても、2つ食べたいときは、
量を半分にして、食べるようにしましょう。
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3、夕食は控えめにする

ご飯や麺類、パン、お菓子などの炭水化物は、動くエネルギー源になります。

食べた後に動くことの多い、朝や昼はいいのですが、
夕食には食べ過ぎないようにしましょう。

特に、普段ほとんど動かない生活をしている人が、
夕食に炭水化物をたっぷり摂っていると、
余った糖がどんどん脂肪になって蓄えられてしまいます。

炭水化物を控えるなら、夕食が一番効果的です。

丼ぶりものや麺類は、
炭水化物だけの食事になりやすいので、夕食には避けるようにしましょう。

また、夕食のご飯は少なめにして、おかずを中心にした食事にしましょう。
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4、油と組み合わせない

太っている人(美容的にではなく、医学的に本当に太っている人)の
食生活を見てみると、
白米や麺と脂っこいものの組み合わせが大好きという人が多いようです。

脂っこいものを食べると太るというイメージがありますが、
油だけでは太りません。

精製された炭水化物と一緒に食べると、
食後の高血糖が続いて太りやすくなります。

白米や麺類を食べるときは、
おかずはあっさりしたものを選ぶようにしましょう。

和食が炭水化物中心の食事でも健康的なのは、
おかずは油ものが少なく、あっさりしたものが多いからです。


「たんぱく質をしっかり摂る」

忙しい人や一人暮らしの人が、簡単に食べられるものというと、
おにぎりやパン、麺類などの炭水化物の食事。

そのような食事が続くと、
炭水化物などの糖質だけが過剰で、たんぱく質が不足になりがちです。

つい食べ過ぎてしまうという人の中には、
食事はたくさん食べているけど、

たんぱく質などの栄養が不足しているため、それを満たすために、
手軽な糖質のものを食べ過ぎている場合もよくあります。

たんぱく質は、筋肉や皮膚、骨、内臓、ホルモン、
脳の神経伝達物質などを作るもとになる物質です。

たんぱく質が不足をすると、疲れやすくなったり、
思考能力の低下、貧血、骨がもろくなるなどの症状が出てきます。

特に、太るのを気にしている女性の場合、
一日の食事がサラダと少量の炭水化物だけという人もけっこういます。

たんぱく質は、メインのおかずになることが多いので、
食事を選ぶときには定食のように、
おかずが何種類か付いているものを食べるようにしましょう。

今の季節なら、お豆腐をたっぷり入れたお鍋だったら、
動物性のたんぱく質だけでなく、
植物性のたんぱく質もたっぷりとれるのでおすすめです。


「良質の油を摂る」

油ものを食べると太ると思っている人が多いですが、
それは、たっぷりの糖質と組み合わさったときだけです。

糖質を上手に抑えるためには、
良質の油をしっかり摂って、血糖値を下げすぎないことも大切です。

脂質は消化吸収に時間がかかるため、食べても血糖値が急に上がりません。

さらに、ゆっくり血糖値を上げるので、低血糖になりにくい。

分かりやすく言うと、腹持ちがいいということです。

油はカロリーが高いからと、ほとんど油を使わない料理ばかり食べていると、
血糖値が下がりすぎて、低血糖になる場合があります。

低血糖は、体にとっては緊急事態なので、
すぐに血糖値が上がるものが欲しくなります。

野菜中心のあっさりした食事だけど、つい甘いものを食べ
過ぎてしまう方は、良質の油をしっかり摂ってください。

特に、チョコレートやケーキなどの洋菓子が大好きという方は、
ただ甘いものが欲しいというだけでなく、
洋菓子に含まれる脂肪分を体が欲している場合もあります。

良質の油で手軽なのは、オリーブオイル。

エクストラバージンのものを選べば大丈夫です。

摂取する量の目安は、外食を毎日する方で大さじ1杯、
外食はほとんどしない方だと、
毎日大さじ2杯くらい摂るようにするといいです。


「食物繊維は毎食かかさずに」

食物繊維は便秘を解消して、
老廃物を出してくれるので、デトックスにはかかせません。

また、食後の血糖値の急上昇を抑え、余分な脂質を吸着して、
排泄する働きもあるので、毎食欠かさずにしっかり摂るようにしましょう。

少し固めの噛み応えのある、玄米ご飯やきんぴらごぼう、海藻類、
スティックサラダなどは、しっかり噛まないと食べられないので、
自然によく噛むようになり、食べ過ぎの予防になります。

食事の中に、少なくても1品は、
噛み応えのあるものが入るようにしたいですね。


「太らないお酒の飲み方」

お酒って、何を飲んだらいいのですか?

この時期になると、よく聞かれます。

アルコールで気をつけたいのが、日本酒やビールなど、
糖質が多いお酒を飲み過ぎないようにすること。

蒸留酒は、糖質が少ないのでおすすめですが、度数が高いので、
たくさん飲む方は、ロックではなく、
炭酸やウーロン茶、お湯などで割って飲むようにしましょう。

また、お酒を飲むと、食欲が増すので、
つい食べ過ぎてしまうので、おつまみには注意が必要です。

お酒で糖質はたっぷり摂っているので、炭水化物は食べないようにすること。

お酒を飲むときのおつまみは、たんぱく質のと野菜がいいので、
お刺身や焼き魚、焼き鳥、サラダ、お豆腐、枝豆、お鍋がおすすめです。


「食べる順番はどうする」

食べる順番が大事という根拠は、
早い段階で糖質のものを食べると、血糖値が上がるのでよくないということ。

だけど、これは後で糖質をたくさん食べても同じことです。

結局、精製度の高い糖質を
うまく抑えた食事ができれば、どの順番でも大丈夫です。

細かいことは気にしないで、精製度の高い糖質を減らして、
良質な脂肪やたんぱく質、食物繊維をしっかり
とるようにしれば、けっこう食べても大丈夫です。

この時期は、飲み食いの機会も多いと思うので、
体重を減らすことを目標にせず、維持できるように、
太らない食べ方でやっていきましょう。


【 やすらぎのレシピ 】

今回はやすらぎの里で、レシピが欲しいと言われることの多い、
お土産のケーキとおかゆパンのレシピを紹介します。

お正月休みで、時間のある方は、やすらぎの味にトライしてみませんか。

どちらも、お砂糖を使っていない、自然の甘みで美味しいですよ。

「自然の恵みケーキ」

やすらぎの里でゲストの方がお帰りのときに、お土産に差し上げている、
ドライフルーツだけの自然な甘みを生かしたケーキです。

●材料
お好みのドライフルーツ
(いちじく、あんず、ブルーベリー、プルーン、レーズン)と
くるみを刻んであわせて1カップ分

A薄力粉 1カップ、中力粉0.5カップ
ベーキングパウダー小さじ2 塩ひとつまみ
Bなたね油 50cc、豆乳 200cc

●作り方
1、材料Aは合わせてふるいにかけておく

2、Bを泡立て器でよく混ぜ、Aを入れさっくり混ぜる。

3、刻んだドライフルーツを混ぜ合わせ
  180℃のオーブンで30~35分焼く。
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「おかゆパン」

素材の命をできる限り、
無駄なく使いたいという思いからできた、エコで味わい深い一品です。

野菜は大根や人参などの切れ端やキャベツの芯などでいいです。

おかゆがなければ、残ったご飯に同量の水を入れても大丈夫です。

やすらぎの里では、一度に天板で2枚分作るので、
ひとつはくるみで、もうひとつはごまにしていますが、
自宅で作るときは、半分ずつトッピングするときれいです。

●材料(オーブンの天板1枚分)

野菜の切れ端と出汁を取った後の昆布300g、
おかゆ900g、中力粉620g、
レーズン200g、くるみ・ごま 適量

●作り方

1、野菜と昆布をフードプロセッサーで細かくする。

2、1とおかゆを圧力鍋に入れて、60分炊く。

3、冷めたら中力粉とレーズンを加えて混ぜ、
  一晩ねかせる。(夏は冷蔵庫、冬は常温。)

4、天板にのばし、刻んだくるみとごまをのせる。

5、160℃で90分、裏返して20分程度焼く。


【 お知らせ 】

「屋上の露天風呂がリニューアル」

毎年、冬休みには、館内のリニューアル工事をしていますが、
今回の冬休みは、屋上の露天風呂とトイレの工事をおこないました。

屋上の露天風呂は、デッキや塀の老朽化が進んでいたので、
全面的に張り替えて、雨の日でも入りやすいように、
入り口に屋根をつけました。

前よりも、ぐっと雰囲気もよくなって、屋上の露天風呂が
大好という方に、喜んでもらえると思います。

トイレもきれいにリニューアルされて、気持ちのいい空間になりました。

年末年始は、リピーターの方が多いので、
その前に、リニューアルできてよかったな。

冬休みで、施設もスタッフもリフレッシュして、ゲストの
みなさんにお会いできるのを楽しみにしています。

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「おすすめのDVD」

●未来の食卓

南フランス・バルジャック村のショーレ村長は、
子供のたちの未来を守るべく
“学校給食と高齢者の宅配給食をオーガニックにする”という試みに挑戦した。

南フランスの小さな村の1年間を描き、
オーガニック・ブームを巻き起こしたドキュメンタリー。

「値段の高いオーガニック給食を村の財政でまかなえるのか」と
初めは戸惑っていた大人たちだったが、

給食や学校菜園での野菜作りを通して
自然の味を覚えた子供たちに巻き込まれ、小さな村は少しずつ変化していく。

美しい自然の南フランスの映像と
情緒溢れる音楽が見事に調和していて、映像としてもすばらしいDVDです。

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「書籍紹介」

●過食にさようなら
デイヴィット・A・ケスラー著 エクスナレッジ刊

全米で大反響を呼んで、ベストセラーになった本。

食べ始めたら、なぜ手が止まらないのか。

米国食品医薬品局(FDA)の元長官が、深刻化する肥満問題を解決すべく、
食品業界の巧妙な手口とともに、
過食行為に走るメカニズムを生理学的に解明する。

食べ過ぎてしまうのは、意思の問題ではなく、
生理学的なきちんとした理由があるのです。

ちょっとボリュームがある本なので、
読み応えがありますが、食に興味のある方には、おすすめです。


【 寄せ書きから 】

やすらぎの里では来ていただいた方が、
お帰りの際に、寄せ書きを書いてもらっています。

滞在中の感想から感謝の声まで、
すべてスタッフみんなの活力になっています。

その中の一部をご紹介させていただきます。

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心も体も疲れ切っていました。

頭では、どうかしないといけないと、分かっているのに。

体の声を無視していましたが、少しずつ向き合えるようになってきたかな。

先生やスタッフのみなさんのいつもやさしい空気と、
伊豆のすばらしい自然に包まれた、宝物みたいな一週間でした。

今度はリフレッシュくらいの軽い気持ちで来たいな~。

本当にありがとうございました。      20代 女性
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初めて参加しましたが、たのしい一週間でした。

3日間の断食なんてできるかのか!?
と思っていましたが、とても楽しくできてよかったです。

いろんなワークも勉強になったし、心がこもった、
美味しい食事が、とてもありがたいな~と感じました。

次はいつ来るか、もう頭の中で企画中です。 30代 女性
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勤続14年目のリフレッシュ休暇の使い道を
やすらぎの里に決めて大正解でした!

熱心なご指導、丁寧なお食事、とけちゃうような施術のおかげで、
ゆったりしながらも充実して過ごすことができました。

大沢先生をはじめ、施術の先生方、スタッフのみなさん、
素敵な一週間をありがとうございました。 30代 女性
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一週間、本当にお世話になりました。

食べ物や運動に対する見直しや、
体のリセットになったのはもちろんですが、

心がすっきりして、ここ1年何となく
モヤモヤとしていたのが、スッキリしました。

新たな気持ちで、自分らしい一歩を踏み出せそうです。 40代 男性


「編集後記」

12月の冬休み期間中に、3日間、情報断食をやってみました。

PCを使わない、テレビや新聞を見ない、
携帯も電話のみの生活は、意外に快適。

やってみると、すっきり、脳の疲労が取れた~って感じ。

外側から入ってくる情報を断つと、
自分の内面と向き合う時間が増えて、
自分を見つめるいい時間になりました。

自分に足りない何かではなく、
自分がすでに持っているものを見つけていくことが、
幸せになるコツですね。

今年もたくさんの方との、いいご縁をいただきました。

来年がみなさんにとって、やすらぎに満ちた、
幸せな年になりますように。

どうぞよい年をお迎えください。 大沢

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