「生活の充実感とストレス」

「生活の充実感とストレス」
 人間の身体はおよそ50兆とも言われる細胞で出来ています。これほどの細胞がただバラバラに動いていては、とても生命を維持できません。整然と機能するために、色々なシステムが働いています。人間には生命を維持するためのシステムがたくさんありますが、大きくは次の三つがあります。

 一つは自律神経系です。これは血圧、心臓、体温、胃腸系をコントロールします。次がホルモン系。これは甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、性ホルモン、成長ホルモン、尿量をコントロールするホルモンなどがあります。それに免疫系。これは風邪を引きやすいとか、傷口が膿みやすいとかです。さらに最近は、癌との関係があるのではないかという事で、特に注目されています。こういうものをまとめて生命の維持システムといいます。

 ストレスは次の2つの経路であなたの健康を害してきます。一つは今挙げた生命維持システムの働きを狂わせることにより内臓の働きに変調を来すことによって。もう一つはストレスの解消手段が身体に対するストレスになっている場合です。

 皆さんはストレスを解消するためにどうしていますか?運動や趣味に没頭したりというような健全な方法で解消出来る方はいいのですが、かなりの方が心理的なストレスを肉体的なストレスにすり替えて解消しているのではないでしょうか。お酒や過食、タバコなど身体に悪いと分かっていても、なかなかやめられないのは、これらの方法は非常に手軽にできることからストレス解消の有力な手段になっているからです。ストレスが強くなればなるほど、お酒や過食、タバコが必要になります。だから、ストレスを解決せずにそれらをやめようと思ってもなかなか成功しません。さらにお酒や過食、タバコをやめなければいけないということ自体が強いストレスになりますから、今までのストレスにさらに新たなストレスが加算されることになります。そしてこのストレス解消のために、さらに量が増えていくという悪循環が続いてきます。

 このように、ストレスは心と体の両面から身体の機能を狂わせるのと、ライフスタイルを乱すことにより、健康を崩壊させるという、二つの経路により病気や様々な症状を引き起こします。

 しかしこのストレスとは実体があるものではありません。同じ人に同じことが起こってもある時はストレスになるが、別のときにはストレスになりません。その差は、毎日の生活の充実感の度合いによるのでないでしょうか?毎日が充実し、満足感のある

 

 生活を送っているときには、多少嫌なことがおきてもストレスにはなりません。そんなときは自分にも余裕があるので、少しくらいのことではなんともないのです。しかし、毎日の生活に不満を持ちながら過ごしていると、少しのことでもイライラし、すぐにストレスを感じてしまうのです。このように充実感のない生活を送りながら、ストレスを色々なところで感じ、お酒や過食、タバコなどで解消している、こんな方は多いのではないでしょうか。

 それではどうすれば生活の充実感を高めて、ストレスを受けにくくすることが出来るのでしょうか。そのためには、日頃いつも考えていることを考えない時間を作ることが必要です。どんなに嫌なことでも、その瞬間に怒ったり悲しんだりするだけでは、さほどストレスにはなりません。少しのことでもいつまでもそのことにこだわっていると、知らないうちにストレスになってしまいます。子供は大人よりも感情の起伏は激しいのですが、感情をいつまでもため込まないで、その場その場で発散させてしまうので、あまりストレスはため込みません。いつまでも頭から離れないことが出来たときには、意識的に頭を空っぽにして、日頃気になっていることを考えない時間を作るのはとても大切なことです。

 私は忙しい日が続いたときなどは、近くの温泉に行き露天風呂に入って、空を眺めながらボーとするのがてっとり早い解消法です。それでもだめなら近くの森を散歩したり、庭いじりをします。とにかく少しでもストレスと感じたら、ため込まずすぐに解消するようにすると、簡単なことで切り替えが出来るのです。

 まだ日本が貧しかった頃なら、お腹いっぱいご飯が食べられるとか、今年も何とか年を越せたとか、今なら全く当たり前なことで生きている充実感が感じられました。しかし物質的に豊かになった現代の生活では、溢れんばかりの物に囲まれてはいますが、何をやっても、何を手に入れても充実感を感じにくくなっています。フォルスでは絶食療法をおこなっていますので、断食明けの一杯の味噌汁や梅干しの味に、生きていて良かったと感激できます。そんことが生きている充実感を高め、ストレスに対する適応性を高め、精神的なリフレッシュの効果につながってくるのです。

 自分なりのストレス解消法を身につけることはとても大事なことですが、ストレスを根本的に解決していくために、充実感のある生活を送り、ストレスに対する適応力を高めていくことはもっと大切なことです。

 充実感を高め好奇心を旺盛にするために私は「気持ちよくて・楽しくて・疲れない」ことを積極的にやるようにしています。それがどんなことであっても、今の自分には必要なことだと思いやっているので充実感のある生活が送れるのだと思います。

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