やすらぎ通信 Vol.95 【 身体にいい食べ方 】

【目次】

○身体にいい食べ方
○やすらぎのレシピ
「酵素玄米の炊き方」
○情報スクランブル
「気づきのリトリート~あるがままの自分に出会う~」
○寄せ書きから
○編集後記


【 身体にいい食べ方 】

テレビや雑誌には、食べ物に関する情報が、洪水のように溢れています。

そんなこともあって、食べるものに気をつけている人は、多いようです。

例えば、原料名や添加物を見たり、カロリーを気にしたり。

だけど、食べ方に気をつけている人となると、
それほど、多くはないようです。

いや、気にしていますよという人でも、
実践できているという人は、少ないのではないでしょうか。

食べ方は、学校などで教わるものではなく、
小さい頃に、家庭で教えられるものです。

特に、この頃は、家庭で食べ方を教えてくれる親がどれくらいいるか?

親の世代が、その親から教えられていないので、
子供に教えることができないのは、当然と言えば当然です。

こんな時代だからこそ、正しい食べ方というものを、
きちんと学ぶ必要があると思います。

春に向けて、身軽な体を作るために、今回は、正しく
食べるというテーマを取り上げてみました。

「正しい食べ方」

正しい食べ方なんて話をすると、
すぐに「私は無理」という方がいますが、
毎食、完璧にやりなさいということではありません。

できるときだけ、できる範囲でかまいません。

完璧を目指さず、できるときだけ、できる範囲でいいので、
丁寧に食べるようにすると、食事の満足感が違います。

体にも心にもいい食べ方とは、次のようなことです。

1、穏やかな気持ちで、ゆっくり、楽しく食べる

どんな美味しい食事もイライラしたり、
焦って食べると美味しさも半減します。

また、胃腸の働きも悪くなるので、
消化が悪く、栄養も吸収されません。

食事の時は、食事のことだけ考えて、
穏やかな気持ちで食べられるようにしましょう。

気持ちを食べる態勢に切り替えるために、
食事の前に手を合わせて「いただきます」というのは、
医学的にも理にかなった方法です。

2、背筋を伸ばして、いい姿勢で食べる

猫背になると、胃腸が圧迫されるので、胃腸の働きが悪くなります。

背筋を伸ばすと、胃腸も伸び伸び動けるので、消化もスムーズになります。

また、イスに腰掛けるときは、背もたれに寄りかからず、
床に座るときは、きちんと正座すると、
きちんと食べようという気持ちになります。

背筋を伸ばすのが辛い方は、
せめて、食事の最初だけでも、姿勢を正して座りましょう。

3、目や鼻、食感など、五感を使って、充分に味わって食べる

人間は味だけではなく、目で見て、匂いをかいで、
口に触れた食感、歯ごたえなどでも食べ物を味わっています。

食べ過ぎる傾向のある人は、
味覚以外の感覚をあまり使っていない傾向があります。

五感を充分に使って、食べ物を味わうと、
美味しさが何倍にもなり、適量で満足できるようになります。

また、食欲のない方も五感を充分に使うことで、
脳の摂食中枢に刺激が入り、食欲が湧いてきます。

4、ひと口30回は、噛むようにする

よく噛んで食べることは、食べ方の中でも一番大切なことです。

ひと口、30回を目安に、よく噛んで食べるようにしましょう。

よく噛んで食べるためには、一食の中に一品でいいので、
噛みごたえのあるもの入れるようにしましょう。

例えば、キンピラごぼうなどのような、歯ごたえのあるものは、
噛まなければ、飲み込めないので、必然的によく噛むようになります。

また、よく噛んで食べるためにも、
お茶やお水、ジュース、コーヒーなど、
飲み物で流し込むよう食べ方はしないように注意しましょう。

飲み物で流し込むような食べ方をしていると、
噛む回数が減り、胃腸の負担が大きくなります。

よく噛んで食べれば、唾液がたくさん出て、
食べ物が消化されやすくなるので、胃腸の働きも活発になってきます。

5、ひと口ごとに箸を置く

手に箸を持ったままだと、口に物が入っているのに、
次のものに手が伸びてしまいがちです。

ひと口ごとに箸を置くようにすると、
しっかり噛んで食べるようになります。

よく噛んで食べるためにも、
ひと口食べたら、箸を置くようにしましょう。

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「よく噛んで食べる」

どんなものを食べても、その食べ物が、
しっかり消化されて、吸収されて、ほんとの効果が出ます。

逆に、しっかり消化吸収されなければ、
胃腸の負担になったり、腸の悪玉菌を増やす原因になる場合もあります。

その食べ物のもっている効果を最大限に引き出す方法。

それが、よく噛んで食べることです。

例えば、玄米ご飯。

白米に比べると、ビタミンやミネラルがたくさん含まれています。

だけど、しっかり噛んで食べなければ、
よく消化されないので、栄養も吸収されず、ただ出てしまいます。

何を食べるかも大事だけど、どう食べるかも同じくらい大事なことです。

よく噛んで食べる。

そんなの知っているけど、忙しいから、私には無理。

わかります。僕だって、毎食は無理です。

特に、朝なんて、できません。

せめて、一日一食、ゆっくり食べられる時だけでも、よく噛むようにする。

それが無理なら、お休みの日だけでも。

それも無理なら、体調の悪いときだけでも。

完璧にしようとしないで、できるとこから、できることだけ。

知っているだけでは、何も変らないけど、
少しずつでも、やった分だけ、変化は確実にあります。

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「噛まなくなっている現代人」

今の日本人が1度の食事で「噛む」回数は、約600回と言われています。

600回と聞くと、けっこう多いなと感じるかもしれませんが、昔に比べると激減しています。

戦前は1度の食事で約1,400回、さらに昔の弥生時代にまで遡ると、
なんと約4,000回も噛んでいたと言われています。

食べ物そのものや、食生活の変化の影響があるとはいえ、
これほどまでに噛む回数が減ってくると、体に悪影響が出ても不思議ではありません。

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「噛むことの効用」

よく噛んで食べることが、体にいいことだということは、よく知っている。

だけど、なかなか実践できないですね。

そこで、噛むことの大切さを再認識してもらうために、
噛むことの効果を紹介します。

1、消化が進み、胃腸の負担が減る。

よく噛んで食べると、口の中で消化を
半分しているようなものなので、その後に続く、胃腸の負担が減ります。

特に、胃の調子が悪く、食べると胃がもたれる、
食べ物が消化されていない感じがする、食べた後に、すごく眠くなる。

こんな方は、胃の働きが悪く、食べ物の消化が出来ていない人です。

胃を自分の意思で動かすことはできませんが、
よく噛むことなら、自分の意思で出来ます。

2、唾液がよく出るので、消化吸収がよくなる。

唾液の中には、アミラーゼという、
でんぷんを消化する酵素がたくさん含まれています。

咀嚼された食べ物が、唾液と混ぜ合わされることで、
酵素の働きが活発になり、ご飯などのでんぷんが、しっかり消化されます。

でんぷん(炭水化物)を食べ過ぎる傾向のある方は、
よく噛んで、唾液をしっかり出すようにすると、
適量で満足できるようになります。

3、よく噛むと満腹感が得られ、食べ過ぎなくなる。

柔らかくて食べやすいものは、
よく噛まないので、どうしても食べ過ぎてしまいます。

人間は食べ始めてから、満腹感を感じるまで20~30分かかります。

早食いの人は、満腹感を感じる前に食べ終わるので、
気がついたら、いつも食べ過ぎてしまうのです。

よく噛んで食べると、食べている時間が長くなるので、
適量で満腹を感じるようになります。

早食いの人、食べ過ぎる人は、噛み応えのあるものを
食べるようにしましょう。

4、唾液は抗菌や抗がん作用があり、免疫力が向上する。

唾液には、口の中の菌を抑える働きがあるので、
虫歯や歯周病の予防に効果があります。

また、近年がん細胞を抑制する働きもあることが分かり、
唾液と免疫の働きが注目を集めています。

5、脳の血行がよくなり、脳細胞が活性化する。

よく噛むようにすると、あごの筋肉がたくさん動くので、
脳の血流が促進されて、脳細胞の働きが活発になります。

歯が悪くなると、硬いものを食べなくなります。

柔らかいものばかり食べていると、噛まなくなるので、
脳の血行が低下し、認知症になりやすくなったり、
認知症の症状が進みやすいと言われています。

よく噛むようにするというのは、頭~顎のマッサージのようなものです。

認知症の予防のためにも、よく噛んで食べるようにしましょう。

6、自律神経が安定し、ストレスの影響を受けにくくなる。

動物はストレスがかかると、
単純な繰り返しの動作をして、緊張を和らげようとします。

貧乏ゆすりや、爪を噛む、動物がくるくる回るなどが、そのような行動です。

実は、よく噛むようにすると、それと同じ効果があり、
ストレスで高ぶった交感神経の働きを静めて、緊張を解消する効果があります。

ただ、ストレスが溜まるたびに食べていては、
食べ過ぎになってしまうので、お手軽なのは、ガムを噛むことです。

アメリカのスポーツ選手が、よくガムを噛んでいますね。

あれは、緊張をゆるめて、自分の力を充分に
発揮できるようにする、科学的な根拠のあることなんです。

特に、仕事中にストレスを感じると、お菓子を食べ続けてしまう方。

ガムを噛むと、ストレスの緩和にもなり、
脳の働きも活発になるので、仕事の効率もあがりますよ。


【 やすらぎのレシピ 】

今回は、土曜日の朝食で出している、酵素玄米の炊き方を紹介します。

酵素玄米は、酵素の働きで、玄米の皮が分解されているため、
胃腸の弱い人にもおすすめの、消化のいい玄米です。

正しい炊き方をするためには、内釜のついた平和の圧力鍋を使って、
一升の玄米を炊き、保温は業務用の保温ジャーを使います。

ただ、そこまでこだわらないという方は、半分の量の玄米で、
普通の圧力鍋で炊いて、炊飯器で保温してもできます。

興味のある方は、ネットで調べると詳しく分かりますよ。

「酵素玄米の炊き方」

1、玄米1升、小豆0.5合を計り圧力鍋に入れる。

2、水を流しながら、泡だて器を使って、米を洗います。

3、一度、ザルに移します。

4、今度はボールにザルをいれて、水のなかでゆすって洗います。

5、しっかり水切りをして、圧力鍋に米を戻します。
(このとき手で米を触らない)

6、水を1升入れます。水の加減は新米なら9.5合、乾燥している米なら10.5合。

7、天然塩を大さじ1弱入れて、泡だて器で右回転し、
ゆっくりと塩をとかしていきます。(これで電気分解をしている)

8、タイマーを使い、3分以上やります。
(水が白くにごってきて、米がみえなくなるぐらいになったらOKです)

9、タイマーを25分にセットし、7分位の火力にします。
25分後におもりが動くぐらいだと丁度いい火加減

10、タイマーが鳴ったら、すぐ13分にタイマーをセットし、
火はいじらずに、そのまま7分位の火力で。

11、おもりが静止したら、5分位の火力にしてタイマーを15分にセット。
(この時間は出来上がった時に、おこげができていなければ時間を2~3分のばす)

12、タイマーがなったら火を止め、タイマーを50分にセットし、蒸らす。

13、50分たったらおもりをはずしてふたを開け、
炊き上がった玄米を保温ジャーにプラスチックのヘラで移す。

このとき、30分前にはジャーの電源を入れておく。
(ご飯の温度がさがると、酵素が増えにくくなるため。)

14、 3日間酵素を育てるあいだ、1日1回は酸素をいれるために上下をかえす。
(あまり何回もやると粘ってしまうので、1升なら5回ぐらいで終える。)

15、だんだん、ご飯が小豆色になって、香ばしい匂いになってきます。
3日目から7日目の間が、おいしい目安です。


【 情報スクランブル 】

「気づきのリトリート~あるがままの自分に出会う~」

ゲシュタルトセラピーの1泊2日のリトリート
7月7日(土)1泊2日・やすらぎの里

横浜でカウンセリングルームの「ハートフリースペース」を主催されている、
心理カウンセラーの河村さんとやすらぎの里のコラボ企画です。

ゲシュタルトセラピーとは、
心理療法のひとつですが、体の声を聴くというのが特徴です。

ゲシュタルトのワークとやすらぎの里の滞在で、
自分への気づきを深め、あるがままの自分と出会うことができれば、
もっと自然に、自分らしく生きることができる、いいきっかけになると思います。

●このような方におすすめします

・もっと自分を深く知りたい

・自然体で生きられるようになりたい

・心とからだの関係を学びたい

・生き生きした感覚を取り戻したい

「食のワーク」

正しい食べ方を学んで、実践する食のワーク。

断食中の方も、ふた口だけですが、
玄米ご飯を食べられるとあって、すごい参加率です。

正しい食べ方のお話の後、玄米をひと口100回噛んで食べる実習をします。

知識として知っているのと、やってみるのでは、まったく違うんです。

100回噛んでみると分かるのですが、これは、食べる瞑想ですね。

食のワークは、本館は月曜日の4時から、
高原館は土曜日の4時からやっているので、
今度来たときには、ぜひ参加してみてください。

「糖質制限食コース」

甘いもの大好き、白米大好きで、つい食べ過ぎてしまう。

そんな糖質依存体質の方が、糖質に依存しない体に
切り替えるためには、糖質制限食が効果的です。

しかし、糖質は人間の主食。

これを抑えるのは、正直なかなか大変です。

だから、食事の量とカロリーは減らさず、
糖質だけを抑えるのが上手くいくポイントです。

やすらぎの里で新しく始めた、「糖質制限食コース」は、
糖質はぐっと抑えてありますが、食事のボリュームは結構あります。

何度も減量に失敗している方、糖質依存体質を改善したい方、
しっかり栄養を摂りながら、体質改善したい方におすすめのコースです。


【 寄せ書きから 】

やすらぎの里では来ていただいた方が、
お帰りの際に、寄せ書きを書いてもらっています。

滞在中の感想から感謝の声まで、
すべてスタッフみんなの活力になっています。

その中の一部をご紹介させていただきます。

とてもすばらしい体験ができました。

日々の生活に終われ、自分と向き合う時間がありませんでした。

おかげさまで、とっても癒されました。

先生、スタッフのみなさん、すてきな時間をありがとうございました。 30代 女性

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昨年も同じ時期に参りました。

相変わらず、ゆっくりした時間が流れていて、
心も体もだいぶすっきりしたように思います。

この心と体を少しでも長く維持できるように、帰ってからも気をつけます。

親子で参加したので、お互いに注意しあって、やっていきます。

みなさん、本当にありがとうございました。

感謝いたします。               50代 女性

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はじめての利用でしたが、断食中、結構動けたので、驚きました。

心も体も、こんなに軽い感覚は初めてです。

いろいろ考えようと思っていましたが、
考えられないというか、考えない時間でした。

でも、それが逆によかったです。

いろんな人とお話もできて、とてもいい経験になりました。

また参加したいと思います。         30代 女性

———————————————

改めて、食の大切さ、時間の大切さ、
そして、自分の大切さに、気づかされた一週間でした。

ここで出会った人々と、いろんなことを話し、
いろんな体験をしたことが、今後の自分の糧になりそうです。

本当に無になれた、有意義な時間でした。

みなさん、ありがとうございました。     30代 男性


「編集後記」

寒さで遅れていた、早咲きの桜がようやく、満開になりました。

今、満開になっているのは、つり橋で有名な城ヶ崎の城ヶ崎桜です。

今年は、早咲きで有名な
河津桜の開花も遅れているので、これからが見頃になります。

この時期は、「木の芽時」と言われ、
精神的に不安定になりやすい時期です。

気持ちが不安定で、落ち着かない。

自律神経が乱れているような気がする。

ストレスで、食べ過ぎてしまっている。

そんな方は、生活をリセットためにも、
お花見がてら、のんびりしにいらしてみませんか。  大沢

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