「遺伝子組み換え作物」

先日読んだ本に、
遺伝子組み換え作物のことが書いてありました。
中国の農薬の問題はずいぶん騒がれましたが、
遺伝子組み換え作物に関しては、
知らないうちに広がっていて、
ちょっと心配です。
興味深い内容だったので、
みなさんにも紹介しますね。


「食ニュースのウソ・ホント」
馬渡 晃・あかね著
遺伝子組み換え作物の中で、
もっとも生産性が多いのは、大豆です。
1996年に商品化された除草剤に強い大豆は、
米国のモンサント社が開発した
「ラウンドアップ・レディー大豆」といいます。
この大豆は、同じくモンサント社が、
製造する除草剤「ラウンドアップ」に対する耐久性が強く、
作物の周りに生える雑草を取り除く際に
「ラウンドアップ」を使えば、大豆本体を枯らすことなく、
雑草だけを取り除くことができるのです。
ちなみに、この商品モンサント社の独占販売です。
同社は遺伝子組み換え技術の特許などで、
圧倒的な力を持っています。
世界中で注目され、使用されている種子が、
たった一社の独占なんて、恐ろしいことです。
食品そのものに関する問題だけでなく、
重要な技術が一社に独占されているという問題もあります。
つぎに生産量が多いのは、トウモロコシです。
トウモロコシ生産農家は、
トウモロコシの幹の中に生息する蛾の幼虫に、
長いこと悩まされていました。
幹の内部から食い荒らされては、農薬も役に立ちません。
そのような中、開発された、
害虫に強い遺伝子組み換えトウモロコシは、
農家にとって大変な驚きでした。
この品種は、土壌に存在する微生活から、
毒素を持つ遺伝子を取り込み、
害虫が幹や葉をかじると、
トウモロコシの持つある種の毒素に当って死んでしまう
という機能を持っているのです。


私が食べている納豆や豆腐は、
国産原料のものだから大丈夫。
そう思っている人もいるかもしれませんが、
遺伝子組み換え作物のほとんどは、
家畜の飼料に使われています。
鶏や豚、牛などが餌として食べて、
その肉を人間が食べる。
何世代にも渡る影響がどうなのか、
まだまだ、心配なことが多いですね。


「今日のやすらぎ」
畑で収穫した小松菜の菜の花。
菜の花
花が咲いて、実がなって、種がこぼれて、
芽が出て、伸びて、また花が咲く。
自然な営みの中で、
われわれ人間が生かされている。
遺伝子組み換え作物には、
そんな、謙虚さが欠けているような気がします。

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