Facebookでシェアーしたら、
心に響きましたという声をたくさんいただいたので、
ブログでも紹介します。
この詩の作者は、神父さんの晴佐久昌英さん。
心が折れそうになった経験がある方なら、
心に染みると思います。
僕も思わず、目頭が熱くなりました。
「病気になったら」
病気になったら、どんどん泣こう。
痛くて眠れないといって泣き、
手術がこわいといって涙ぐみ、
死にたくないよといって、めそめそしよう。
恥も外聞もいらない。
いつものやせ我慢や見えっぱりをすて、
かっこわるく涙をこぼそう。
またとないチャンスをもらったのだ。
自分の弱さと、思いあがりを知るチャンスを。
病気になったら、おもいきり甘えよう。
あれが食べたいといい、
こうしてほしいと頼み、
もうすこしそばにいてとお願いしよう。
遠慮も気づかいもいらない、
正直に、わがままに自分をさらけだし、
赤ん坊のようにみんなに甘えよう。
またとないチャンスをもらったのだ。
人の情けと、まごころに触れるチャンスを。
病気になったら、心ゆくまで感動しよう。
食べられることがどれほどありがたいことか、
歩けることがどんなにすばらしいことか、
新しい朝を迎えるのがいかに尊いことか、
忘れていた感謝の心を取りもどし、
見過ごしていた当り前のことに感動しよう。
またとないチャンスをもらったのだ。
この瞬間に自分が存在しているという神秘、
いのちの不思議に、感動するチャンスを。
病気になったら、すてきな友達をつくろう。
同じ病を背負った仲間、
日夜看病してくれる人、
すぐに駆けつけてくれる友人たち。
義理のことばも、儀礼の品もいらない。
黙って手を握るだけですべてを分かち合える、
あたたかい友達をつくろう。
またとないチャンスをもらったのだ。
神様がみんなを結んでくれるチャンスを。
病気になったら、必ず治ると信じよう。
原因がわからず長引いたとしても、
治療法がなく悪化したとしても、
現代医学では治らないといわれたとしても、
あきらめずに道をさがし続けよう。
奇跡的に回復した人はいくらでもいる。
できるかぎりのことをして、信じて待とう。
またとないチャンスをもらったのだ。
信じて待つよろこびを生きるチャンスを。
病気になったら、安心して祈ろう。
天にむかって思いのすべてをぶちまけ、
どうか助けてくださいと必死にすがり、
深夜、ことばを失ってひざまづこう。
この私を愛して生み、慈しんで育て、
いつか御自分のもとへ呼んでくださる方に、
すべてをゆだねて手を合わせよう。
またとないチャンスをもらったのだ。
まことの親である神に出会えるチャンスを。
そしていつか、病気が治っても治らなくても、
みんなみんな、流した涙の分だけ優しくなり、
甘えとわがままをこえて自由になり、
感動と感謝によって大きくなり、
友達を増やして豊かになり、
信じ続けて強くなり、
祈りのうちに、神の子になるだろう。
病気になったら、またとないチャンス到来。
病のときは恵みのとき。
『恵みのとき 病気になったら』
(詩・文:晴佐久昌英 絵:森雅之 サンマーク出版)
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