●宿便について
腸の汚れというと真っ先に思い浮かぶのが「宿便」じゃないでしょうか。
「腸のひだの中に便が長い間たまっていて、それがあらゆる病気の原因になっている」と民間療法の先生方はよくいいます。
しかし、西洋医学の先生は「宿便なんて、そんなもんありませんよ。
だって大腸の内視鏡検査をするときに下剤を飲ませてからおこなうと、腸の中にはほとんど便なんてないですから」といいます。
いったいどっちが本当なんでしょうか。
宿便はあるのでしょうか、それともそんなものはないのでしょうか?
私の答えはこうです。
「宿便はある、しかし、それは便ではない」
宿便の正体は、たまった便ではなく、悪玉菌の死骸や荒れた腸の粘膜が剥がれ落ちた腸の垢のようなものだと考えています。
断食をするとときどき黒いタール状の便が出る人がいます。
特に、断食が終わって回復食を食べ始めた頃に出る人が多いようです。
断食で腸の中が空になって、それでも蠕動運動が活発におこなわれると、悪玉菌の死骸や荒れた腸の粘膜が剥がれ落ちて、一気に排出されます。
それが俗に宿便といわれるものの正体です。
断食をして、宿便が出てとても調子が良くなり、病気が治ったと言う人もいます。
中にはこの宿便を出さなければ病気は治らないと思っている人もいますが、けしてそんなことはありません。
この宿便が出るか出ないかは、かなり個人差があり、出なくてもすばらしい効果が上がっている人はたくさんいます。
大事なのは、宿便を出すことではなく、普段から腸の働きを高めるような生活を続けいくことが一番大事なことです。
腸の働きを高めると肌がきれいになったり、アレルギーが改善したり、免疫力がアップしたりといいことがたくさんあります。
みなさんも腸を大事にして、元気に毎日を過ごしてください。
「腸をきれいにする」終わり
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