●目次
○八ヶ岳の森から
○フォルスの台所から「秋から冬の献立、台所の独り言」
○情報スクランブル「断食体験記」
○書籍紹介「粗食のすすめ実践マニュアル」
○ちょっとのぞいてみませんか「ガイア」
○特集「半断食の効用について」
【八ヶ岳の森から】
「お待たせしました」
開設当初より構想のあった、フォルスのニュースレターをようやくお届けすることができました。
本当はもっと早い時期にと思っていたのですが、なにしろ人手不足のために、とりあえず今すぐにやらなくてもいい仕事はどんどん後回しにされてついに開設より5カ月後になってしまいました。
こちらに来られた方の中には、文章を書くのを仕事にされているプロの方もいらっしゃるので、私のようなつたない文章はお恥ずかしいのですが、それでもみなさんともっと深いそして長いつながりがもてたらいいなという思いでやっております。
何カ月間は無料でお送りさせていただいて、そのうち送付を希望する方のみ郵送料などの実費だけご負担いただきたいと考えております。
「冬もまたいいもんです」
さすがにここは標高が1,000mもあるので、朝晩はめっきり冷え込むようになりました。
八ヶ岳や南アルプスにも雪が積もり抜けるように青く澄んだ空に、真っ白の山並みが目に眩しいほどです。
冬は空気が澄んでいるため、夏の間はなかなか姿を見せてくれなかった富士山も、ほとんど毎日美しい山並みを披露してくれます。
12月になっても断食に来られる方はたくさんいて、みなさん毎日元気に散歩をしております。
寒いから散歩するのにも大変で気の毒だなあと思っていると、みんなあまりそんなことは気にせず「山がとてもきれいに見えていいですね」というような感じで、それぞれ上手に楽しんでいるようです。
「良いお年をお迎え下さい」
なんだかんだと忙しい年の瀬、いかがお過ごしでしょうか。
この時期は忘年会やクリスマスパーティーなど飲み食いの機会が多くなり、胃腸にも無理をかけがちになります。
そのようなことを予想してか、フォルスも年末年始は断食をする方で大忙し、今年一番の大人数になります。
お正月を断食で迎えるなんて、さぞかしその年は健康的な年になると思いませんか。
しかし、「フォルス」も今年の8月にオープンしておかげさまで、何とか無事にお正月を越せそうです。
これもゲストの方の応援や家族の協力のおかげだと感謝しています。
来年も皆様が健康で元気にすごせるよう、八ヶ岳の山麓からお祈りしております。
良いお年をお迎え下さい。
「写真をお送りさせていただきます」
こちらに滞在中に撮った写真をお送りいたします。
封筒に写真を入れながら、ついその人のことを考え込んでしまうので、なかなか作業がはかどりませんでした。
1週間の滞在で、みなさんなんだかずいぶん古い知り合いのような感じに思えてきます。
お送りした写真の一部は、皆様からお書きいただいた、寄せ書きにも張ってあります。
この次いらしたときに、是非ご覧下さい。この寄せ書きは、フォルスの宝物になってしまいました。
*8月第1週目の方はすみません、まだばたばたしていて写真をお取りしなかったので、残念ながらお送りできません。ご了承下さい。
「ゲスト」
こちらに来られた方々をどういう呼び方で呼ぼうか、「患者さん」「お客さん」と言うのも何かしっくり来ないので、私が以前お手伝いをさせていただいた施設に習って、「ゲスト」という呼び方で以後、統一させていただきますのでご了解下さい。
「フォルスのロゴ・マークが決まりそうです」
開設から5カ月が過ぎようとしているにも関わらず、フォルスでは依然として立派なパンフレットもなく、またかっこいいロゴやマークもない状態でした。
そんな状態を見かねてか、ゲストの石川さんが作ってくれることになりました。
といっても実はもうほとんどできあがっており、次にこの通信をお届けする時には、八ヶ岳をイメージしたすてきなマークが入ったものになっていると思います。石川さん本当に有り難う。
「犬の太郎が行方不明になりました」
秋から冬のはじめに来られた方は知っていると思いますが、首輪をつけたふうてんの野良犬「太郎」が、行方不明になってしまいました。
とは言ってもうちも本当の飼い主ではないので、何ともいえないのですが、またどこかでいいご主人様を見つけて、うまくやっていてくれればいいのですが。
しかしいなくなるとちょっと寂しいものです。火曜日にみんなでドライブから帰ってくるとテラスの上にちょんと座ってしっぽを振りながら出迎えてくれたのを思い出します。
そのうちしっかりと犬でも飼いたいものだと思っています。
断食をやっている施設ですし、私も家内も痩せているので、犬ぐらいは少し格幅のいいものをと思っています。
だれか、かっこいい犬を持て余して困っている方を知っている方は、フォルスまでご一報下さい。
【フォルスの台所から】
「秋から冬の献立」
・食前酒(花梨のお酒)
・前菜(栗の渋皮煮、菊の花のお浸し、いくらの醤油漬け)
・キノコの壷焼きスープ
・そば寿司
・チンゲン菜のクリーム煮
・かぼちゃのコロッケ、グリーンソース
・リンゴのタルト
「台所のひとり言」
主人の実家から、美味しい野菜、味噌、漬け物、お魚がいつも送られてきます。
いつもその箱を開けるのが、とても楽しみでなりません。
先日クール便でとても重いものが届きました。
中をあけてみると秋鮭です。
「今年も美味しい鮭、イクラを食べられるんだ」
しばし幸せな気持ちになりましたが、よく見ると5匹も入っているではありませんか。
とても家では食べ切れません、いつもお世話になっている近所の方や、野菜畑のおばあちゃんにお届けすることにしました。
その週はちょうど週末のコースの方がたくさんいらっしゃたので、オーブンで丸ごと焼いてお出しすることにしました。
ようやくさばいてほっとしていると、また実家からたくさん送られてきたのです。こうなると家族で食べるしかありません。
石狩鍋、フライ、ムニエル、のっぺい汁、マヨネーズ焼き、シチュー、蒸しもの、照り焼き・・・。
きっと今が旬なので、たくさん食べなさいということなんでしょう。おかげで鮭料理の良い勉強になりました。こんなことを書いている間に、またまた鮭が届きました。
さすがにこれは新巻にして、しばらく裏につるしておくことにします。文枝
*来月は人気のメニューのレシピを載せたいと思っております。
【情報スクランブル】
「断食体験記」
このコーナーでは、皆様から寄せられたお便りや、断食の体験記、ご質問などを掲載させていただきます。みなさんどしどし投稿下さい。
まず記念すべき第一回目は、12月第1週に初めて断食を体験された早川さんにお願いしたところ、快くお引き受けいただきお書きいただきました。有り難うございました。
「四日目の爽快感」 早川 道雄(35歳・自営業)
働き盛りの男性の場合に特にいえるそうだが、「治ってから、悪かったところに気づく」らしい。
私の場合も「最近何か調子悪いな」「かったるいな」と思うことは思っていた。
しかし、これという明確な症状がない。
ただ現実に甘いものの摂取がどんどん増え、食事の際に同僚に注意されるほど大量の塩や醤油をふりかけるようになり、10時間寝ないと疲れが取れなくなるにいたって、これはまずいと思いフォルスで断食を試みた。
始めの動機は、増えすぎた体重を少し減らさないといけない、という程度だった。
しかし、初日(日曜日)の診断の際、大沢先生から「自律神経が緊張しっぱなしの状態が続いて、背中ががちがちに堅くなっていますね」と言われ、はっとした。
私は普段毎晩ダンベルトレーニングを欠かさないし、結構歩いている。
なのになぜ調子が悪いんだ、と疑問に感じていたが、その理由が分かった気がした。自律神経では鍛えようがない。
このときから、断食の動機は「背中の緊張をゆるめて体感をよくしよう」ということに変わった。
実際の断食はやはりつらいものだった。
昔風の根性路線ではなく、一日二回のすまし汁と生姜湯がいただけるのだが、それでも、典型的な暖衣飽食の現代人である私には十分きつかった。
とにかく体がだるい、動作がスローモーになり、気分まで重くなる。三日目に散歩にでたときはついに目的地の湧き水までいけなかった。情けない、三十分やそこらの距離ではないか。
しかし四日目の午前、初めての回復食である重湯をいただき、散歩にでたとき気分は一変した。
ここ二~三年忘れていた、気持ちいい体感が回復したのだ。この激変は本当にうれしかった。気持ちまでハイになった。
何というか、ある種の麻薬を打ったときのような・・・麻薬を打ったことはないが、あの爽快感を味わうためだけにでも、私はまた来るだろう。
ただ調子に乗りすぎて、何時間も歩き回ったのは失敗だった。気持ちほどには体は回復しないものだ。
こうして私は大きな成果を収めることができた。
それにはフォルスの体制も大きく与っていたと思う。
朝にマッサージや鍼灸の治療をおこなうのは、自律神経を休ませようとする私の目的に合っていたし、断食中特につらいという、午前の倦怠感をやわらげるのに役立っていた。
後者はできるだけ苦しさを少なく断食をする上で、思いの外重要なことなのではあるまいか。
また大沢先生による人体の仕組みの解説や、食事指導もうなずけるものだった。
東洋医学系の人には、とても守れっこないことを神憑り的に押しつける人がたまにいるものだが、大沢先生の解説や指導はそれと違って、非常に現実的かつ実践的で、一つやってみようという気になった。
最後に要望二つ。
1、朝方ちょっと寒いです。毛布や布団は十分ありますが、掛けすぎると重い。
2、十円玉が機関銃のようになくなるので、できればテレカの使えるものがいいです。まあ以上はそれほど根本的なことではないのですが。
どうもお世話になりました。
*さっそく羽毛布団を何組か購入いたしましたので、重くて困ることはなくなると思います。
公衆電話はNTTと交渉中ですが、カード式のグリーンの公衆電話は、NTTが運営しているもので、分割化に伴い事業の効率化を図る意味でも、ほとんど増やさない方向で動いているようで、働きかけはしているものの、当分の間はコイン式のものをお使いいただくようになりそうです。
「書籍紹介」
○粗食のすすめ実践マニュアル
以前からフォルスでお勧めしていた「粗食のすすめの」実践編で、具体的な献立なども載っていて、実際の生活にすぐに役立つ本です。
「いいもの見つけた」
○黒五類
フォルスで9月頃より扱い始めた健康飲料で、名前の通り腎の働きを高める色の黒い食品を粉末にしたもので、味はココアの親戚のような感じで、飲み始めると癖になる味です。
「ちょっとのぞいて見ませんか」
○GAIA ガイア
東京のお茶の水にある自然食品と書籍、雑貨を扱っているお店で、知っている方も多いと思います。
特に2階の本屋さんは、自然食や環境問題などについての本は、三省堂書店より品揃えがいいのではと思うほどいい本をそろえています。
またその奥にあるヒーリングミュージックのCDコーナーではかなりのCDが視聴できるので、あまり冒険しないで、買うことができます。フォルスのCDもかなりここから買っています。
千代田区神田駿河台3-3-13 Tel 03-3219-4865
JRお茶の水駅 徒歩7分 第2日曜・祝祭日休み
「半断食の効用について」
ゲストの方なら断食を経験したことがある方が多いと思いますが、半断食をやったことがある方はあまり多くはないと思います。
半断食は断食があまりむかない東洋医学でいう虚証と呼ばれる体質の方や、何度断食をやってもその後どうしても食べ過ぎてしまう方によい方法です。
具体的な方法は少量の玄米ご飯にごま塩をかけて、一口食べるごとに何回もよく噛んで食べるということを繰り返す方法です。
この方法ですと噛むことにより唾液の中にある消化酵素がたくさん分泌されますし、ごく少量の食べ物にも関わらず、時間をかけて食べるのでそれなりに食べた感じがあるのであまり空腹感を感じないで実行することができます。
特に消化器の働きが低下して、体力が落ちているような方には、断食よりも反応も少なく効果的です。
また、普通の食事に戻ってからもよく噛んで食べるようになるので、食べ過ぎの防止にもつながります。
体力的に断食が難しいと思われる方や、断食をやり通す自信のない方は、一度経験されることをお勧めします。
この半断食は、自宅で食べ過ぎたと思ったら1日だけやってみるのも良い方法です。
ただし翌日は食事を少し控えめにすることと、肉や油ものを控えることが大切です。
「編集後記」
つたない内容ですが、それも続けている内にもっと充実してくるだろうという、見切り発射の状態でのスタートです。
思えばフォルスのスタートも、決して準備万端整ったというわけではなく「今の時代にはこのような施設がもっと必要だ、そしてそこに来られる方々ともっと深いつながりを持ちたい」という思い、情熱だけで出発したようなものでした。
それにしても、本当にいろいろな方との出会いがありました。
週末になると来週はどんな方が来るのか楽しみになります。
大沢 剛
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