●目次
○病気は身体からのメッセージ「意識と身体の関係、自分の身体を信頼しよう、いま・
ここが大切」
○情報スクランブル「料理教室のお知らせ、書籍紹介(アネモネ、道の教え)、摂食
障害に詳しいクリニック」
○フォルスの台所から「春の献立、フォルスのレシピより(菜の花とそばのサラダ、
ほうれんそうのポタージュ、イチゴのタルト」
【病気は身体からのメッセージ】
「意識と身体の関係」
通常、自分の思考的な働きである意識は、自分の身体を自分の思い通りに動く物だと思っています。
しかしどこか痛かったり、苦しかったり、思うように動かなかったりすると病気だと言って、薬を飲んだり、注射をしたり、治療をしたりしてなんとかその症状をなくそうと努力します。
しかし、その時身体のなかで何がおこっているのかについて私たちはいったい何を知っているのでしょうか。
風邪を引くと普通の人には寒く感じなくても寒けがして、身体を暖かくしようとします。
これは風邪のウイルスが熱に弱く、体温を上げることにより、ウイルスの活動性を弱め、ウイルスが身体の奥深くに進入するのを防止するためです。
また、咳が出るのはのどや気管支に付いたウイルスを体外に出そうとする働きですし、鼻水が出るのは鼻粘膜に付いたウイルスを出そうとする働きなのです。
われわれが気づいていなくても身体は常に自分の身体を守るために、素晴らしい適応力を発揮して最も良い判断を下しているのです。
これらのことは身体のことをよく学んでいると、身体の内部では信じられないほどたくさんのことが起こっており、それらがまさに絶妙のバランスで調整されていることがよくわかります。
「自分の身体を信頼しよう」
古くなって腐ったものを食べたらどうなるでしょう?
敏感な人ならおかしいと思って吐き出すでしょう。
鈍感だったり、喰い意地が張っていれば、少し変だなと思ってもそのまま食べてしまうかもしれません。
そしてその腐った食べ物は胃を通過して腸に入り、いよいよ身体に吸収される段階に来ます。
しかし、正常な働きをしている腸なら、吸収していいものか、しないほうがいいものかの判断を下し、悪いものなら吸収せずに早く腸から排除しようとします。
それが下痢なのです。正常だから、元気だからこそ下痢が出来るのです。
身体が自分の身体を守るために下痢をしているのに、それを病気だから止めなければいけないと思い下痢止めを飲むのは、意識の働きの傲慢であり、自分の身体への無理解なのです。
薬にももちろん必要なものもたくさんあります。
しかし、身体を自分の都合のいいようにだけ使おうという間違った考えのものに、薬を飲むのは問題です。
日常見られる病気と言われるものの9割以上は、身体が自分で何かを解決するために症状を引き起こしているもので、自分で何かをするのなら「いかに病気の目的に協力するか」なのです。
必要があって熱が出ているのなら、冷やすのではなく、身体を暖かくして暖かいものを飲んで、熱を補ってやると熱が早く下がります。
ただし、病気には進行状況に応じた対応が必要なので、ただ熱が出たら温めればいいといかないところが難しいところなのです。
同じ方法だけやっているとかえってこじらせてしまうこともあるので注意が必要です。
「病気は身体からのメッセージ」
このように考えてみると病気とは、自分の身体に必要があって起こっているものだということがわかると思います。
ずっと身体に無理をかける生活をしてきて、これ以上続けると回復不能なほどのダメージになるというときに、痛みや不快感のような症状によって身体が自分の意識に警告を与えているのが病気と言われるものです。
身体はこうしてほしいというかわりに、症状で我々に訴えているのです。
肩が凝るという感覚があるから、背伸びをしてみたり、首を回してみたり、肩をたたいてみたりします。
こうしてもっと仕事をこなさなければと思っていても、無理をしないで少し休みなさいと身体が意識に教えてくれているのです。
そんなことはわかっているが、仕事が忙しくてそうも言ってられないという方も多いかもしれません。
もしかしたらそんな忙しい生きたか自体に無理があり、もっと自分らしい無理のない生き方をしようという身体からのメッセージなのかもしれません。
身体は我々の一番身近な自然といってもいいかもしれません。
その身体が自然な働きからはずれてしまった意識に大切なメッセージを与えてくれているのです。
効率や生産性だけが評価される今の社会で、周りの期待に沿うために、過剰に適応して頑張りすぎ、自分を見失い身体からのサインを受け取れずに病気になる。
そんなことにならないように、身体の声を聞く時間を持つのは、大切な先行投資なのではないでしょうか。
「いま・ここ」が大切
現代のような生産性と効率優先の社会では、常に何かをしていないと、その人に存在価値がないような、そんな錯覚を抱かせます。
子供なら学校へ行って頑張って勉強して、良い成績をとる。
大人なら会社へ行って仕事をして、たくさんお給料をもらってくる。
そのこと自体は悪いことではなくても、そのことだけに囚らわれて、常に頭がそのことで一杯になってしまうと、大切な身体からのサインがキャッチできなくなってしまいます。
何かをしなくては、私たちは存在してはいけないのでしょうか。
何もしてなくても、私たちは生きているし、身体の中では信じられないほどたくさんのことがうまく進行しています。
たまに意識的に「何もしない時間」をもつのは「する」ことに縛られず、「これもしなくては」「あれもしなくては」と思うことなしに自分の存在と向き合う時間を持つ、ということです。
私たちは、毎日の生活の中で、「いま・ここ」に生きている、ということをあまり意識しないで暮らしています。
例えば歩いている時に、私たちはほとんどの場合、他のことを考えているか、目的地に着くことを考えています。
歩くというのは「どこかに着く」ためだけのものだから無駄なもので、早くすませたほうがいい、その間我慢して他のことを考えていよう、という感じでしょう。
身体の中では歩くだけで実にたくさんの心地よい刺激が発生しています。
足の裏も股関節も内臓もマッサージされているのです。
歩くのが身体にいいというのはこのためです。
しかし、私たちは歩く快感をしみじみと味わうこともないし、刻一刻と出会う風景を味わうこともなく、どこかに到着することだけに意味があるかのように思っています。
こんなことからも私たちがいかに多くの時間を「心ここにあらず」で過ごしているかがわかります。
それは、本当に「いま・ここ」を生きていないということに他なりません。
「本当にあなたは自分の人生を生きているか」という問いは、他の人のいいなりになって不本意な時間を過ごしていないか、ということでもあります。
と当時に、自分一人でいても、自分と向き合うことが出来ず、その虚しさを埋めるためにテレビをつけたり、しなくてもいい電話をしたり、暇つぶしのために週刊誌を見たりしているのではないか、という問いでもあります。
人生の歩みの一瞬一瞬に意味があり、それが生きているということなのに、いつも明日のために「いま・ここ」にいるということを味わうことなく、過ごしてしまうのは虚しいような気がします。
意識的に身体の声を聞き、自分は今、何をすれば気持ち良くて、何をしたがっているのか、ということに気づくことは、自分の人生を生きるということにつながってくるのです。
【情報スクランブル】
「料理教室のお知らせ」
前回のパン教室に参加できなかった人が、もう一度パン教室をしてほしいとの要望が多かったので、今月も前回同様のパン教室をおこないます。
○天然酵母パン作り講習会
日時 5月23日(土) 2時から
参加方法 前日までにお電話でご予約下さい
(予約の際、料理教室希望とお申し出下さい)
参加費用 宿泊者は無料、宿泊者以外2,000円
「お勧めの本」
○アネモネ
アネモネという月刊誌をご存じでしょうか。
自然な心、食事、生き方をテーマにした内容で、精神世界に興味のある方や、自然食に関心のある方は知っている方も多いのではないでしょうか。
いつも始めの何ページかはきれいな自然食の料理が載っています。
読んでいるだけで安らかな気持ちになれて、皆さんにもそんな気持ちになってもらえればと思い、フォルスにも置いてあります。
ちなみに5月号には、フォルスに長期で滞在していた松井さんのイラストが掲載されています。
滞在中に松井さんと一緒だった方は是非見て下さい。
○「道(タオ)の教え」無為自然に生きる
島田 明徳 著 PHP研究所
この本はフォルスでお勧めしている気功のグループ「タオ・プレイス」の代表の方の著書です。
内容は現代の社会の問題点を根本的に見つめていくために、社会で起こっている問題ではなく、問題を引き起こしている人間に焦点を当てています。
私はこの先生の本や学習会に参加して「人間が生まれてきた意味」について自分なりに理解できた気がします。
哲学や心理学でかなり複雑にいっていることを簡明な言葉で分かり易く説いてくれています。
「摂食障害障害に詳しいクリニック」
摂食障害障害で悩んでいる方で、精神科や心療内科にかかったことがあるが、先生があまりこの問題について詳しくなかったという声もよく聞きます。
ここに掲載した病院は専門の先生がいますので、近くの方は相談してみるといいでしょう。
・家族機能研究所
東京都港区麻布十番2-14-5 麻布十番Aビル9F
TEL 03-5476-6041
・外苑神経科
東京都渋谷区神宮前4-30-2 原宿ノリオビル4F
TEL 03-3401-6334
・大阪市立大学付属病院 精神科
大阪市阿倍野区旭町1-5-7
【フォルスの台所から】
「春の献立」
・辛子酢味噌和え
・竹の子団子のお吸い物
・豆腐のとも和え
・竹の子御飯
・ふきの信田巻
・山菜の天ぷら
・ヨモギ団子
この時期になると八ケ岳の周辺では、山菜がたくさん取れて、市場に行くのが楽しみになります。
タラの芽、山ウド、こごみ、わらび、ぜんまい、ふき、ギボウシ、みず、しどけ、行者にんにく、花ワサビ・・・。
あれもこれもこの季節だけのものなので、全部ゲストの皆さんに食べていただきたい。
ついそう思ってたくさん買いそうになるのですが、山菜だけお出しするわけにもいかず、眺めるだけにしています。
春はほろ苦い山菜から始まり、みずみずしい山菜が出回るようになると、春も終盤になります。
文枝
「フォルスのレシピより」
○菜の花とそばのサラダ
「材料」4人分
そば130g、菜の花1/2把、エノキ茸1/4束
大根下し適量
「調味料」
出汁5:正油1、みりん少々、ポン酢少々
「作り方」
1、菜の花をゆでて3cmの長さに切る
2、エノキは半分に切り、フライパンで炒めます。
3、そばをややかために茹でて、出汁、正油、みりんの汁に浸けておく。
4、汁気をきったそばに菜の花、エノキを混ぜ、皿に盛る
5、大根下しをポン酢で和えたものをかけていただきます。
八ケ岳の周辺にはそばの畑がたくさんあります。
春と秋に白い小さな花をたくさんつけて、目でも楽しませてくれます。
そばは寒いところや土地の痩せたところでも育つ、生命力の強い作物です。
このサラダは、なめこおろしそばをヒントに考えたものです。
エノキをなめこにしたり、菜の花をせりにしたりで、季節の味を楽しめます。
そば好きの方はたくさんつくって、たんと召し上がって下さい。
○ほうれん草のポタージュ
「材料」3人分
法連草150g、玉葱1/4個、小麦粉大さじ1
出し汁200cc、豆乳250cc、塩、コショウ
「作り方」
1、ほうれん草をゆでておく
2、小麦粉をフライパンで粉臭さがなくなるまで炒める
3、玉葱を薄くスライスして炒め出し汁を加えて、玉葱が柔らかくなるまで煮る。
4、ミキサーに1、2、3と豆乳を少し入れてなめらかになるまで混ぜる
5、なべに4と残りの豆乳を入れ、塩、コショウで味を調えます。
※豆乳は沸騰させると、分離しますので注意して下さい。
ほうれん草と豆乳は意外と相性がいいものです。
きれいな緑色のスープはとても手がかかるようですが、ミキサーさえあれば思ったより手軽にできる一品です。
○イチゴのタルト
「材料」 18cm型一個分
生地
小麦粉200g、菜種油大さじ2、水90cc、塩
カスタード風クリーム
豆乳360cc、はちみつ大さじ1、くず粉大さじ3、地粉大さじ3
ゼラチン5g、水200cc、イチゴ中15個
「作り方」
生地
1、小麦粉に塩一つまみと油を入れ、よくほぐし混ぜ合わせて、ラップして冷蔵庫で30分以上ねかせておく
2、生地を薄くのばし、パイ型にクッキングシートを敷きフォークで底に穴をあけます。
3、その上にクッキングシートを敷き、パイ用の重しをのせてオーブンで180度で10分焼きます。
カスタード風クリーム
1、豆乳に葛粉を入れて溶かし、粉を加えだまにならないようにこす
2、はちみつを加え弱火にかけて、クリーム状になるまで練る
3、焼いた生地の上にカスタードクリームを入れ、180度で5分焼き、冷めたら冷蔵庫で冷やす
4、ゼラチンを25ccの水でふやかしておく
5、イチゴを縦半分に切り、冷たくなったタルトの上に敷きつめる
6、残りの水をナベに入れ、火にかけゼラチンを溶かし、氷水を入れたボールでゼラチンを固まる
寸前まで冷やし、イチゴの上にかけ冷蔵庫で冷やす
【寄せ書きから】
フォルスでは来ていただいた方が、お帰りの際に寄せ書きを書いてもらっております。
ほんの気まぐれで始めたことだったのですが、今になってみると一番の宝物になっています。
こちらにいらしたときには是非開いてみて下さい。
断食は6~7回目ですが、今回はスケジュールも身体も一番楽でした。
今後自分が理想とする健康法をまとめていく中で、バラバラなもののまとめ方のヒントが得られたように思います。
これからも、なにものにもとらわれず、一番心身が喜ぶ生き方をしていきたいと思っています。
先生、奥さん、スタッフの皆さん、また同士の方々、どうも有り難うございました。 男性 31才
この7日間は私にとって身体的にも精神的にも充実した7日間でした。
来る前の不安はどこへやら、今はエーもう帰るの?といった感じです。
大変よい経験、体験をさせていただきました。これが今後の自分の人生に活きるよう、頑張っていきたいと思います。
この一週間フォルスで私と一緒に過ごして下さった皆さん、これからも無理をしない程度に自分の目指すものに向かって頑張って下さい。 女性 31才
この2年間色々なことに悩み、心身ともにくたくたの状態でした。
娘につきあって断食にトライしました。
日ごろのストレスのせいで肩も背中も腰もガチガチで先生も驚かれるほどでした。
整体や先生のアドバイス、それから皆さんとお話しすることによって、少しずつ肩の力が抜けてきました。
心身ともに少し軽くなって帰ることが出来そうです。
どうも有り難うございました。 35才 女性
一週間お世話になりました。長いようで短い一週間でした。
ここに来る前から風邪を引いていて、体調をくずしていたので3日間の断食は結構辛かったけど、最後まで頑張れてよかった。いろいろ勉強になりました。 12才 女性
あっという間の一週間でした。
断食中はへろへろに体力が無くなっていたのに、お散歩に励み、徐々に気分がリフレッシュできました。
特にいつもは自分のからに閉じこもりがちでしたが、とても開放的な気持ちになれました。
心が満たされるとお腹も満たされるということに気が付きました。今
なら自分の中に涌いた力をパンではなく仕事に持っていけそうです。
先生、スタッフの皆さん、ゲストの方々本当に有り難うございました。 30才 女性
【スタッフから皆さんへ】
八ケ岳の山麓は、鮮やかな若葉が茂り、小鳥がさえずり、季節の花が咲き乱れる、幸せな季節を迎えています。
特に今年の冬は例年になく雪が多かったため、新緑がより一層、有り難く感じられます。
もしかしたら寒い冬も、この季節を堪能するための準備期間かもしれないと思ってしまいます。
実はこのニュースレターもノートパソコンを外に持ち出し、庭のテーブルで作成しています。
しかし外にいるのがあまりにも気持ちがいいものですから、ついボーとしてしまい、作業がはかどらないのが難点です。
子供が遊んでいるのを眺めながら庭のテーブルでお茶を飲んでいると、しみじみと田舎暮らしの幸せが実感できます。
都会の雑踏に疲れたら、緑の中で小鳥の声に耳を傾け、心と体を癒してあげませんか。 大沢
ロマンチックでトトロの様な私のおじさんは、血は繋がっていないけど、子供がいないため私をとてもかわいがってくれました。
いつも私に「人を大切にしろよ」「人の痛みのわかる人間になれ」と熱っぽく語ってくれました。だから私がたまに調子に乗って心無いことを言うと、容赦なく怒り、ばしっとたたくから超怖かった!
その反対に友達を大切にすると、大きな身体を震わせて「よくやった」と泣いて褒めてくれました。
そして、人に「この子は本当に優しい子なんだ」とニコニコして言うおじさんを見ると、私の心はすごく温かくなった。
おじさんには大切なことをいっぱい教えてもらいました。 松尾
スタッフの休みの日はそれぞれ違っていて、私は日曜日の午後から月曜日1日です。
ということは、ほとんどのゲストの方が日曜の午後に来るので初めて来る方は、私がスタッフとは知らず、1日2日が過ぎていきます。
それを利用して私の小さな楽しみがあります。
それは月曜日にある散歩の時間に、車でときどきちょっかいを出しにいくことです。
ゲストの方が散歩しているところへ車で行き、すれ違う際にスタッフに手を振るかクラクションを鳴らすのです。
そうするとゲストの方は「今の人誰?」ってびっくりされたり、不思議に思われるのが、なんか楽しい私です。
それと「私はスタッフよ」と密かにアピールしているのでした。 山田
「編集後記」
陽気が良くなるとつい外仕事が優先になり、編集作業が後回しになってしまいます。
それでも何とか夜になってからパソコンに向かっているのですが、つい次の施設の事を考えたり、ガーデニングの本を読んでしまったりとなかなかはかどらなく、またしてもお送りするのが少し遅れてしまいました。ごめんなさい。
メンバーの方には割引券を同封させていただきました。
割引券の有効期限は来年の4月末までとなります。是非、ご活用下さい。 大沢
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