【目次】
○自律神経を調える
○やすらぎのレシピ
「酢味噌ドレッシング、春野菜とあさりの炒め物、
春キャベツと豆腐のキッシュ」
○情報スクランブル
「おすすめの書籍」
きくち体操 DVDブック、自宅でできる簡単&完全ヨガ
体が硬い人のためのヨガ Basic Lesson
スロトレ完全版 DVDレッスンつき
○寄せ書きから
○編集後記
東日本大震災から、2ヶ月近くになりますが、
体調はいかがですか?
忘れた頃にやってくる余震に、
安心して眠れないという方も多いようです。
緊急事態も短期間なら、火事場の力でなんとかなりますが、
1ヶ月を超えた頃から、
心にも体にもいろんな影響が出てきます。
特に、影響が出やすいのが、
体のいろんな働きを調整する、自律神経です。
今回のような、未曾有の大災害は、
復興にも長い期間が必要です。
そのためには、まず、自分が健康で、元気であること。
そして、被災地の人たちを長期間支えていくためにも、
心と体の健康管理はとっても大切なことです。
そこで今回は、自律神経の働きを調える
いろんな方法を紹介します。
———————————————
「自律神経とは」
自律神経というと、精神的なものという
イメージを持っている方が多いようです。
確かに、精神的な影響を受けやすいのですが、
自律神経自体は、解剖で取り出すことができる、
神経線維のひとつです。
内臓や血管、分泌腺、睡眠、体温のなどは、
自律神経によってコントロールされています。
知覚や運動神経と違って、私たちの意思とは関係なく、
自律的に働いているので、自律神経と呼ばれます。
私たちが寝ていても呼吸がおこなわれていたり、
食べたものを消化するため胃が動いたり、
熱いときは、汗をかいて体温を調整してくれるのは、
自律神経がきちんと働いていてくれるからです。
———————————————
「交感神経と副交感神経」
自律神経には、交感神経(緊張している時の神経)と
副交感神経(リラックスしている時の神経)があります。
このふたつの神経は、
同じ器官に対して、相反する働きをしています。
例えば、交感神経が血管を収縮させたり、
心臓の拍動を増やすのに対し、
副交感神経は血管を拡張させ、
心臓の拍動をゆっくりにします。
日中の活動時に活発に働くのが交感神経で、
夜の休息時に活発になるのが、
副交感神経というとわかりやすいと思います。
交感神経と副交感神経は
自然のリズムで切り替わっていますが、
不規則な生活やストレスが続くと、
この自然のリズムが乱れてきます。
———————————————
「自律神経を乱す原因」
1、ストレスと心身の緊張
人間がストレスを感じると、まず反応するのが自律神経です。
例えば、地震が来た。
まず、反射的に身構えて、
大きな地震だったら、逃げようとしますね。
瞳孔は大きく開いて、
手には汗をかき、心臓がドキドキしてきます。
全身の筋肉や血管が収縮して、血圧が高くなり、
音や揺れにも敏感になって、心も体も臨戦態勢です。
これらは交感神経の働きです。
自然の中で暮らす動物だったら、
敵と出合ったときに、同じような反応をします。
これらのストレスに対応する反応は、
人間の場合、いろんな場面でおこります。
例えば、嫌いな人に会ったときや、
人前で発表しなければいけないときなど・・・。
交感神経系が優位となり、緊張した状態となります。
しかも、このストレスがすぐに解消されない場合、
交感神経優位の状態が持続するようになります。
この状態があまり長い間持続すると、
自律神経の切り替えがスムーズにいかなくなり、
自律神経の働きが乱れてきます。
2、不規則な生活
人間のカラダは、およそ12時間交代で交感神経と
副交感神経が、それぞれ優位になるといわれています。
夜更かしをして、脳を休めることが出来ないと
交感神経が働き過ぎて、副交感神経の働きが低下し、
不眠を引き起こします。
反対に、起床して副交感神経から交感神経に
スイッチが入らないと、いつまでもボーッとして
脳の働きが鈍くなり、そのせいで夜に頭が冴えて
就寝時間がまた遅れて・・・
という悪循環に陥っていきます。
実際に、夜勤のある仕事をしている、看護師、介護師、
スチュワーデスの方は、自律神経の働きが乱れて、
不眠になっている方が多く見られます。
3、ホルモンバランスの乱れ
自律神経の働きをコントロールしている中枢は、
脳の視床下部という所です。
ここは同時に、ホルモン分泌の中枢という役目もあるため、
自律神経のバランスが崩れると、
ホルモン分泌にも影響がでてきます。
更年期になって、ホルモンバランスが乱れてくると、
自律神経も影響を受けて、
調整機能がスムーズにいかなくなると、
のぼせ・ほてり・冷感・急な発汗など、
更年期に特有の症状が出てきます。
———————————————
「自律神経を調える運動」
自律神経を調えるための運動は、緊張とリラックスの
バランスをとるのが大事なポイントです。
朝~日中に、体全身を動かす散歩やジム等の運動、
夜には、リラックスさせるためのヨガや呼吸法をして、
自律神経を切り替えてあげましょう。
日中は意識的に体を動かすことで、
交感神経の働きを活発にすることができます。
逆に、夜はヨガや呼吸法など、
副交感神経の働きを高める運動をすることで、
自律神経がスムーズに切り替わるようになります。
また、休日は、普段使いすぎてる頭を休めて、
使っていない体を使うようにすると、
疲労のバランスが取れます。
頭を休めるためには、ゆっくりした運動よりも、
思いっきり体を動かした方が、頭が空っぽになります。
ジョギングや水泳、テニス、フィットネスなど、
週に一度は、しっかり体を動かす運動ができたら、
リフレッシュにもなります。
自分の楽しめる運動ができたら、理想的ですね。
———————————————
「自律神経を調える生活」
人間の身体には体内時計があり、日中はカラダを動かし、
夜はカラダを休めるようにセットされています。
この体内時計を正しく動かすために、起きる時間や
寝る時間をできるだけ一定の時間にしましょう。
朝は6時に起きて、夜は11時に寝られたら理想的です。
毎日は無理でも、疲れがたまっているときは、
できるだけ6時間以上は、寝るようにしましょう。
睡眠時間が充分に取れない人は、昼に15~30分、
お昼寝ができれば、疲れの取れ方がずいぶん違います。
また、寝る1時間くらい前になったら、
仕事をしたり、PCを使うのを止めるようにしましょう。
寝る直前までやっていると、交感神経が高ぶり、
副交感神経のへの切り替えがスムーズにいかなくなります。
副交感神経への切り替えるために、
夜にお風呂にゆっくり入って、お風呂上りに
簡単なヨガなんかができたらいいですね。
———————————————
「ストレスの解消」
ストレスは長期間続くと、自律神経の働きを乱します。
できるだけストレスの影響を受けないようにするために、
気持ちの切り替えを意識するといいです。
特に、夜寝るときに、気になっていることを考え始めると、
気になって眠れなくなったり、睡眠学習と同じ効果で、
潜在意識に刻み込まれてしまうので、
寝るときは、余計なことを考えないようにしましょう。
ストレスは、鬱積したエネルギーなので、
運動で発散できたら理想的ですが、
疲れていて運動する元気がないときは、
入浴施設やカラオケに行って、発散してもいいです。
本当に疲れているときは、マッサージがおすすめです。
———————————————
「自律神経を調える呼吸法」
ゆったりとした腹式呼吸は、副交感神経を活発化させ、
自律神経のバランスを元に戻してくれます。
腹式呼吸の基本は、息を吸ったときに下腹が膨らんで、
吐いたときにへこむようにします。
はじめは自然な呼吸で、
慣れてきたら吐く息の方を少し長くしてみます。
人間の身体は吐く息でゆるんでいくので、
吐く息を長くすると、
身体の緊張をゆるめることができます。
さらに、吐く息に合わせて、首から肩の辺りの力が、
抜けるようにすると、肩こりの解消にもなります。
また、寝むれないときは、無理に寝ようと思わないで、
呼吸法の練習の時間だと思って、お腹に手を当てて、
ゆっくりした腹式呼吸をしていると、眠りやすくなります。
不眠の方は、毎日寝る前にこの呼吸法をすると、
熟睡しやすくなり、朝の目覚めが良くなります。
———————————————
「症状がひどいときは、薬も必要」
症状があまりひどかったり、
精神的に不安定な状態が長く続いているときは、
ひとりで抱え込まず、病院で相談してみましょう。
心療内科や精神科を受診するのを
ためらう方が多いようですが、ひどくなってからよりも、
軽いうちに受診する方が早く良くなります。
また、薬に抵抗感を持っている方も多いのですが、
上手に使えば、副作用は気にするほどでもありません。
特に、夜よく眠れていない方、
精神的に不安定で気分に大きな波がある方は、
まずは薬で症状をコントロールして、
それから運動や呼吸法など
自然な方法に切り替えていく方が、
結果的に早くよくなって、薬も少なくてすみますよ。
———————————————
「自律神経と断食」
断食は体に、一時的な飢餓というショックを与えて、
体の持っている野生の力を発揮させる効果があります。
体は食べられない状況になると、
自律神経やホルモンの働きを総動員して、
血糖値を安定させたり、脂肪を燃やして、
食べられない状況に適応します。
なかには、この調整がスムーズにいかなくて、
一時的に、ばてる人もいますが、
本当に追い詰められると、
眠っていた野生の力が発揮されてきます。
切り替わるまでが大変ですが、
自律神経の働きが乱れている人は、
この大変さも体の刺激としては必要です。
断食で、なまった体にショックを与えて、
さび付いてしまった、自律神経を強制的に切り替えるのです。
さらに、自然のリズムを取り戻すために、
都会から離れて、頭を空っぽにして、お腹を空かせ、
飢えた野生の動物のように、森の中を歩き回る。
自然の中で暮らす動物のような生活を
一時的にすることで、野生の力を取り戻すのです。
震災以降、体調がすぐれない、食事が乱れ気味だ、
運動をしなくなったという方は、
この辺で一度、心も体もリセットしてみましょう。
【 やすらぎのレシピ 】
○酢味噌ドレッシング
春は酢味噌のようなさっぱりした、
和え物が美味しい季節ですね。
作り方の1だけだと、酢味噌和えの酢味噌なので、
作って冷蔵庫に入れておけば日持ちもしますよ。
「作り方」
1、白味噌大さじ4、味噌大さじ1、みりん大さじ2、
米酢大さじ3、からし小さじ1くらいを混ぜ合わせる。
2、出来上がった、酢味噌をりんごジュース大さじ3、
りんご酢大さじ4、ポン酢大さじ1と混ぜ合わせると出来上がり。
———————————————
○春野菜とあさりの炒め物
旬のあさりと菜の花を使った、
家庭でも簡単にできる、春らしい一品です。
菜の花とスナックえんどうは火を通し過ぎないように
手早くさっと仕上げるのが、美味しく作るコツです。
「材料」 4人前
菜の花1束、あさり1パック、
スナックえんどう1パック、
生揚げ1/2枚、椎茸2個、生姜少々
「調味料」
出し汁1/2カップ、濃い口醤油、みりん少々、花かつお
「作り方」
1、菜の花とスナックえんどうは、さっとゆでて切る。
2、生揚げと椎茸、生姜を切って、あさりと炒めて、
ふたをしてあさりに火を通す。
3、1と2を一緒に軽く炒め、調味料を入れて、
花かつおと混ぜて、器に盛り付ける。
———————————————
○春キャベツと豆腐のキッシュ
切り分けて大きな皿に盛り付けると、
見た目にも豪華なので、
人がたくさん集まったときにおすすめです。
野菜を炒めるときに、
しっかり水気を飛ばすように炒めると、
オーブンで焼いたときに水っぽくなりません。
「材料」4人分
豆腐1/2丁、キャベツ1/4個、しいたけ5個、
玉ねぎ1/4個、人参1/4本、卵1個、小麦粉大さじ3、
松の実少々、塩コショウ
「作り方」
1、豆腐を水切りする。
2、玉ねぎ、キャベツ、豆腐の順に炒め、
塩コショウで下味をつけて冷ます。
3、冷めた2に卵、小麦粉を入れて混ぜ丸型に入れる。
4、人参をすり下して、松の実と一緒に上に飾る。
5、オーブンに入れて200℃で20分焼く。
6、焼けたら切り分けて、器に盛り付ける。
【 情報スクランブル 】
東日本大震災の後から、家に閉じこもって、
運動しなくなったという方がたくさんいます。
確かに、余震が続いているところでは、
どこかに出かけて運動するって
気分になれないかもしれませんね。
そこで、今回は自宅でヨガや体操ができるように、
ヨガの本とDVDを紹介させていただきます。
「おすすめの書籍」
●きくち体操 DVDブック 菊池 和子著 海竜社
きくち体操は、体の硬い人や年配の方にも
無理なく出来るおすすめの体操です。
体のいろんな部分を意識的に動かすことで、
脳を活性化させる効果もあり、年配の方を中心に、
全国の教室でたくさんの方がやっています。
その、きくち体操がわかりやすく解説された本です。
DVDも付いているので、自宅で学べてお得です。
なんといっても、75歳になる菊池先生が、
元気で凛々しく、姿勢のいいのが、説得力ありますね。
●自宅でできる簡単&完全ヨガ
Yoga for Morning Noon & Night インフォレスト社
世界No.1のヨガ雑誌「ヨガ・ジャーナル」が贈る、
朝・昼・夜の各20分の練習プログラムが収録された、
ヨガプラクティスのDVDです。
一日の中で、時間帯によっておすすめのプラクティスを
20分にまとめてあるので、ヨガを毎日の生活に
どんな風に取り入れたらいいかがよく分かります。
●体が硬い人のためのヨガ Basic Lesson
水野 健二著 PHP研究所
ヨガというと、体の硬い人は無理だと思いがちです。
この本は、そんな人がどういう風に
ヨガを取り入れたらいいかが丁寧にかいてあります。
体の柔らかい人も、自分の体の感覚を丁寧に感じながら
ポーズを深めていくコツが書いてあるので、いいですよ。
●スロトレ完全版 DVDレッスンつき
石井 直方著 高橋書店
やすらぎの里の骨盤筋エクササイズでも
取り入れている「スロトレ」の完全版。
DVDが付いているので、
見ながら一緒にレッスンできるのがいいです。
DVDだけ買ったと思っても、お得な本ですね。
レベルに応じて、イージー、スタンダード、ハードがあり、
自分の筋力に合わせて、できるのもいいですね。
1ヶ月やると、疲れにくくなり、3ヶ月やったら、
筋肉が付いてきて、姿勢がよくなってきます。
これから、薄着の季節になるので、
この辺で体を引き締めておけば、
Tシャツを着るのが楽しくなるかも。
【 寄せ書きから 】
やすらぎの里では来ていただいた方が、
お帰りの際に、寄せ書きを書いてもらっています。
滞在中の感想から感謝の声まで、
すべてスタッフみんなの活力になっています。
その中の一部をご紹介させていただきます。
スタッフのみなさんの、
いつもと変わらない笑顔に癒されました。
どんなときでも、ここに来れば元気になれる、
そう思える場所があると思うと、とても安心です。
一緒に滞在した方ともいい出会いがあり、
自分を見つめ直す、いい機会にもなりました。
いつまでも変わらない、やすらぎの里でいてください。
先生、スタッフのみなさん、
ほんとうにありがとうございました。 40代 女性
———————————————
定年を機に、心と体のリセットのため、
一週間の断食にチャレンジしました。
仕事の関係ではない新しい友人もでき、
第二のスタートを切れたような気がします。
これまでの生活習慣を見直し、
健康な生活ができるように、努力してみます。
先生はじめ、スタッフのみなさん、
本当にありがとうございました。 60代 女性
———————————————
古希とは、人生の通過点と思っていました。
ところが、70歳となった今年は、
大きな句読点となりそうです。
3月11日の大震災は、戦争を覚えていない私には、
生涯で知る、最大の大惨事です。
その1ヵ月後にやすらぎの里を訪れ、
静かな落ち着いた時間が与えられ、
改めて、生かされているありがたさ、
健康で普通に生活ができる幸せを感謝しています。
ここに誘ってくれた妻に、帰ったらお礼を言います。
「ありがとう、これからもよろしく」と 70代 男性
———————————————
「編集後記」
先日、久しぶりに、鍬をふるって、土を耕しました。
土に向かっていると、なんか、
どんなことがあっても大丈夫って思えてきます。
地に足がついてる、大地の上で生きている。
そんなことが、理屈ではなく、
体で実感できているからなんだと思います。
畑仕事を終えて、遠くを眺めると、
山は淡い新緑で萌えています。
遠くからは、ウグイスの気持ちよさそうに鳴く声も。
そんな景色を眺めていたら、
私たち日本人が高度成長で手にした豊かさって、
なんだったんだろうって思いました。
人として、本当に大切な生きるベースを手放し、
見せ掛けの豊かさを追い求めていたんじゃないかって・・・。
今度の復興は、日本がどっちに向かって生きていくのか、
生き方の本質を問われているような気がします。 大沢
最近のコメント