こんにちは、こはりです。
養生館では、6時半から太陽礼拝、瞑想をはさんで、7時から起伏に富んだ道のりを歩くトレイルウォーキングをします。
僕自身、3月からこの生活が定着し、2㎏体重を減らしました。
時間運動学を研究する筑波大学スポーツ医学専攻の徳山薫平教授によると、朝食を食べる前の空腹時の運動が、昼や夜の運動に比べて、最も脂肪燃焼率が多いことがわかったということです。さらに運動後の1日の脂肪燃焼率も昼や夜の運動に比べ高かったといいます。
つまり、朝食前、空腹時の運動によって、その時ばかりでなく、1日中持続的に脂肪が燃焼し続けるということでしょう。
また、「食べ方」について、ヘルスプロモーション研究所の左藤桂子医師は、「ながら食べは、DIT(食事誘発性熱産生)が十分に上がらないため、それほど食べなくても太りやすくなる。」と言っています。
脳科学研究を専門とする日立製作所研究開発グループの小泉英明フェローは「おいしいものを食べたときは、快を感じるときに活動が活発になる脳の前頭眼窩野や線条体がよく動く。おいしいと感じながら食べると、必要な分だけで満足する」と言っています。
マインドフルネスに食事を味わうことで、食べ過ぎなくなる。
よく聞かれるゲストの声です。
養生館が伝えたいこと。
それは実際に身をもって「体験すること」です。
多くの人が生活習慣を改善したいと願っています。
特に心身に不調を感じていれば、それは切実な悩みとなります。
よほど意志の強い人であれば、一度決意したらそれを堅固に実践できるでしょう。
しかしながら、大半の方は「わかっちゃいるけどやめられない」
頭では理解していても実践に結びつかないジレンマを抱えています。
なぜ、知識が実践に結びつかないのか。
「身をもって知ること」つまり「体験」が不足しているからだと考えます。
現代の情報は、パソコンやスマホなどの端末を通してもたらされるものであって、多くは視覚や聴覚に限られるもので、五感すべて、身体まるごとで、生々しく体感するという身体性を置き去りにする性質のものです。
畢竟、脳内の思考が中心となって、俗にいう「頭でっかち」が助長されていきます。
仮に思考によって、その物事の「善・悪」が判断できたとしても、行動に結びつかないことが多いのは、わたしたちの行動原理が、「善・悪」でなく、より生身の身体の感覚に近いところの「快・不快」に基づいているということではないでしょうか。
継続している生活習慣を思い起こしてみてください。
気持ち良いから続けていることばかりではないでしょうか。
反対に苦痛であることは続かないものです。
養生館では、「リアル」今ここに身を置いて、「ライヴ」他の誰でもない自分の身体で、その場に臨み直接的に感じること、を何より重視しています。
そこで得られた「気持ち良い体験」は、一生涯の宝となります。
空腹のすがすがしさ。
食べ物のありがたみ。
鮮烈なあじわい。
自然との一体感。
呼吸の深まり。
「身体が求める本当の快を開発する」という思いを共有する仲間と、一定期間ともにするという、現代社会では、きわめてまれな、「場」が形成される、これがまさに、養生館の強みであり、リトリートの本質ではないかと考えています。
したがって、養生館が伝えたい「断食」や「食事療法」は、それが知識だけに終わらず、また滞在中だけの効果にとどまらず、帰宅してからも、生活習慣の改善が進み、より健やかな心身へ導くものでありたいと考えています。
断食に関しては、医学的な研究がすすめられ、科学的根拠が明らかになってきていますので、その生理的な効能をふまえつつ、より広い視点に立って、断食を治病に特化せず、断食という手段をもって、自らの心身により良い気づきと変化が起こり、自律的に生活の質が向上していくようなあり方を大切にしていきたいと思っています。
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