伊豆高原の風が頬に冷たく感じる季節になりました。
みなさん、いかがお過ごしですか。
さて、心と体をリセットするために「ファスティング(断食)」や「食生活の見直し」を始めたとき、こんなふうに感じたことはありませんか?
「なんだか体がだるくて重い…」
「頭がズキズキする」
「いくら寝ても眠気がとれない」
せっかく体に良いことを始めたのに、調子が悪くなると「私には合っていないのかな?」「やり方が間違っているのかな?」と不安になってしまいますよね。
でも、安心してください。
それは体が変化に適応しようと頑張っているサイン、いわゆる「好転反応(こうてんはんのう)」と呼ばれるものかもしれません。
長年、やすらぎの里で多くのゲストの方を見守ってきましたが、この反応は体が本来の機能を取り戻そうとする過程で、誰にでも起こり得る自然なことなんです。
この記事では、好転反応がなぜ起こるのか、辛いときはどうすればいいのかを、専門用語を使わずに優しく紐解いていきます。
不安な気持ちを少しでも軽くして、安心してファスティングに取り組んでいただければ嬉しいです。
ちなみに…
「長期間の休暇が取れなくて中々やすらぎの里に行けない…」
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好転反応とは?「体からの小さなお便り」

ライフスタイルを見直す過程で、「なんだか調子が狂うな」と感じること。これは医学的な病気ではなく、体が新しい環境に慣れようとしている調整期間のようなものです。
私たちはこれを「好転反応」と呼んでいます。
今まで当たり前だった習慣を変えるとき、心身はその変化に一生懸命ついていこうとします。そのプロセスの中で、一時的にいつもと違う感覚が顔を出すのです。
ライフスタイルの変化に伴う一時的な揺れ
たとえば、毎日のように飲んでいたコーヒーを急にやめたとき、頭が重く感じたことはありませんか?
あるいは、運動不足の体を急に動かした翌日に、心地よい疲れとは違う重だるさを感じたり。
これは、これまで慣れ親しんだリズムから、新しいスタイルへと移行する際、体が一生懸命バランスを取ろうとしているサインなんです。
「おーい、何かいつもと違うぞ。調整中だよ」という、体からの小さなお便りだと思ってください。
不調ではなく“変化のプロセス”
この反応は誰にでも起こり得るもので、決して怖いものではありません。
もちろん、まったく何も感じない方もいらっしゃいます。「反応が出たから効いている」「出ないからダメ」というものでもありません。
あくまで一時的な揺らぎであり、体調が根本的に悪化しているわけではないと捉えてみてください。
そう思うだけで、少し肩の力が抜けませんか?
「ああ、私の体、いま頑張ってくれているんだな」と、労わってあげてくださいね。
なぜ起こる?好転反応の原因

では、なぜ体にいいことをしているはずなのに、一時的な不調が起きるのでしょうか。
その背景には、体が本来持っている適応能力が関係しています。
エネルギーの使い方が変わるから
普段、私たちは食事から得た糖質を主なエネルギー源にしています。
しかし、ファスティングなどで糖質の摂取が減ると、体は「あれ?燃料が入ってこないぞ」と気づき、体内に蓄えられた脂肪などを燃やしてエネルギーを作ろうとモードを切り替えます。
この「エネルギー回路の切り替え」が行われるときに、一時的なガス欠のような状態になり、だるさや集中力の低下を感じやすくなるのです。
エンジンを乗せ換えている最中だと思えば、少し納得がいきませんか?
精神的な緊張がほどけるから
「食べる」という行為は、実は体にとって大きな仕事です。消化・吸収には多大なエネルギーを使っています。
断食でその仕事がなくなると、内臓は久しぶりの休暇をもらったように休み始めます。
すると、これまで張り詰めていた交感神経(緊張の神経)が緩み、副交感神経(リラックスの神経)が優位になります。
ずっと気を張って働いていた人が、急に休みをもらった瞬間にドッと疲れが出るのと似ています。
この「緩み」が、強烈な眠気やだるさとして現れることがあるのです。
水分バランスの変化
食事から摂っていた水分がなくなる分、意識して水を飲まないと水分不足になりがちです。
また、体内の塩分バランスが変わることで、一時的に頭がぼんやりすることもあります。
これらもすべて、新しいリズムに適応していくための通過点なんですよ。
ファスティングの好転反応はいつまで続く?

一番気になるのは「この辛さはいつまで続くの?」ということですよね。
先が見えないトンネルは不安ですが、出口の目安がわかれば、気持ちはずっと楽になります。
ピークは2日目〜3日目
やすらぎの里での経験則ですが、多くの方はファスティング開始から2日目、3日目あたりに変化のピークを迎えます。
特に初めて断食に挑戦される方は、体がビックリしている分、反応が出やすい傾向にあります。
4日目以降は「スッキリ」晴れやかに
個人差はありますが、3日目を乗り越えると、嘘のように霧が晴れる瞬間が訪れます。
「あれ?なんだか体が軽い」
「頭が冴えてきた」
そんなふうに、トンネルを抜けたような爽快感(いわゆるファスティング・ハイに近い感覚)を感じる方が多いのが特徴です。
実際に滞在されたゲストの方からも、こんな声をよくいただきます。
「2日目は頭痛があって寝てばかりでしたが、3日目の朝、目覚めた時のスッキリ感には驚きました。今まで感じたことのない軽やかさでした」
「体がリセットされる感覚がわかりました。家に帰ったら、自分を大切にする食事を少しずつ作っていきたいです」
もちろん、無理は禁物です。
もし症状が強すぎて辛い場合は、体が「ちょっとペースが速すぎるよ」と言っているのかもしれません。
そんな時は無理をせず、中断する勇気も大切です。自分の体の声を一番に聞いてあげてくださいね。
好転反応でよくある症状

具体的にどんな症状が出やすいのか、あらかじめ知っておくだけでも心の準備ができます。
「あ、これブログで読んだやつだ」と思えば、冷静に対処できますよね。
1. 頭痛・頭重感
一番多いのが頭痛です。「ズキズキ」というよりは「頭が重い」「締め付けられる感じ」と表現される方が多いです。
これは、普段カフェインや糖分を多く摂っている方に強く出る傾向があります。
2. だるさ・強い眠気
「泥のように眠い」「体が鉛のように重い」。
これは体が休息モードに切り替わり、全力で修復作業を行っている証拠です。逆らわずに横になるのが一番の薬です。
3. イライラや感情の揺れ
空腹によるイライラだけでなく、理由もなく涙が出たり、不安になったりすることも。
お腹の中に溜まっていたものがデトックスされるとき、心に溜まっていた感情も一緒にデトックスされるのかもしれませんね。
【大沢式】好転反応が起きた時のやさしい対処法

もし、好転反応が出て辛いときは、我慢せずにケアをしてあげましょう。
やすらぎの里でも実践している、おすすめの対処法をご紹介します。
魔法のアイテム「梅干し」と「生姜湯」
頭痛やだるさの原因の一つに、塩分不足や低血糖があります。
そんなときの特効薬が「梅干し」です。
梅干しの塩分とクエン酸が体に染み渡り、不思議と頭の重さがスッと楽になります。
また、少し血糖値を安定させるために、酵素ジュースや黒糖入りの生姜湯を「ちびちび」飲むのも効果的です。
※ポイントは「ちびちび」飲むこと。一気に飲むと血糖値が乱高下して、逆効果になることがあるので気をつけてくださいね。
「アメ」をひと粒、お守りに
気持ち悪くて水分すら摂るのが辛い…という時は、無理に飲まなくて大丈夫。
そんな時は、アメをひと粒、口に含んでみてください。
ゆっくり溶かすことで低血糖が改善し、吐き気やだるさが和らぐことが多いですよ。
とにかく「寝る」こと
一番の対処法は、やはり休息です。
「こんなに昼間から寝ていいのかな?」なんて思わないでください。
今は体がメンテナンス中。眠れるだけ寝て、体を応援してあげましょう。
まとめ:焦らず、自分のペースで
ファスティング中に起こる好転反応は、体が新しい自分に生まれ変わろうとしている「産みの苦しみ」のようなものかもしれません。
でも、その先にはきっと、今まで感じたことのない「軽やかさ」や「心地よさ」が待っています。
大切なのは、「焦らず」「無理せず」「人と比べず」。
自分の体のペースに合わせて、優しく進めていくことです。
もし、一人で取り組むのが不安だったり、もっと深いリラックスを感じたいと思ったら、いつでも伊豆高原にいらしてください。
自然の中で、私たちがしっかりとサポートさせていただきます。
あなたの心と体が、本来の健やかさを取り戻せますように。
やすらぎの里での滞在について詳しく知りたい方はこちら














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