稲毛です
認知症の症状は大まかに分けると次の3段階に分けることができます。
(主にアルツハイマー型の認知症の症状です)
初期の症状
老化のためか、認知症の症状なのか区別が難しい時期です。
同じ会話を繰り返したり、少し前の事が思い出せなくなったり今日が何月何日とか今の季節がわからなくなります。
物忘れをするので探し物をすることが多くなります。
入浴や洗顔、着替えなど身なりに無頓着になり、物事への関心が薄れたり、趣味でやっていたことをやらなくなったりします。
季節に合った服装を選ぶことが出来なくなります。
料理の味付けがおかしくなったり、買い物に行って同じものを何度も買ってきたりします。
進行はゆっくりで、それほど大きな支障もなく日常生活が送れる時期です。
中期の症状
問題となる症状が多くなる混乱期です。
今の私の母がそうです。
少し前のことがわからなくなり、「食事をしていない」とか言い出したり、物が見つからないと「盗まれた」と騒ぎ出すこともあります。
現在と過去の区別もつかないことがありますが、古い記憶はあまり失われていないことが多いようです。
徘徊の症状が出てくるので、目が離せなくなります。今いる場所が理解できず「家に帰る」などと言ってどこかへ行こうとすることもあります。
自分で服を着たり入浴したり、電気製品を使ったり家事をしたりすることも困難になってきて生活に支障が出てきます。
失禁したり、トイレ以外の場所で排泄したりすることがあります。
実際にはないものが見える「幻覚」や、暴言・暴力、不安が強くなるなどの症状も現れます。
一人では日常生活を送ることが難しくなり周囲の手助けが必要で介護の負担が大きくなってくる時期です。
後期の症状
脳の萎縮が進行します。
そのため、言葉も数もわからなくなり、まわりの人と会話ができなくなります。
異食(食べ物ではない物を食べること)や弄便(排便の失敗で、手や衣類、トイレなどを汚すこと)の症状が現れることもあります。
脳の萎縮により運動機能も低下し、歩くことや、立ったり座ったりすることもできなくなって、最終的には寝たきりになります。
寝たきりになると、全身状態はだんだん低下していきます。免疫機能も低下し、感染症(細菌やウイルスに感染して起きる病気)にかかりやすくなります。
自分で口を開けて食べようとしなくなり、水や食べ物を飲みこむ嚥下(えんげ)機能も損なわれ、栄養状態が悪くなります。そのため、経管栄養法(鼻から胃にチューブを通したり、胃に直接チューブをつけたりして流動食で栄養補給すること)という方法を取ることもありますが、誤嚥性(ごえんせい)肺炎を起こす危険性が高くなり、死に至る場合も少なくありません。誤嚥性肺炎とは、食べ物や異物が誤って気管内に入ってしまうことが原因で起きる肺炎のことです。
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