リーキーガット症候群という言葉は聞いたことがありますか?
腸に穴があいて、食べ物や異物が血中に漏れ出すので「腸漏れ」と言う先生もいます。
腸の中は腸管粘膜によって、消化物や便がある外側と内側の細胞が隔てられています。
特に小腸の粘膜は、しっかり消化された食べ物だけを吸収し、異物はブロックするという高度なバリア機能を保っています。
このバリア機能は免疫の上で重要なところなので、いい状態を保つために、粘膜細胞がどんどん入れ替わっています。
腸の粘膜を広げるとテニスコートくらいの広さがありますが、これが2〜3日ですべて入れ替わるのです。
しかし食生活の乱れ、お酒の飲みすぎ、寝不足、ストレスなどが続くと、粘膜がすべて入れ替われずに、細胞の隙間がゆるくなって、そこから腸漏れが起こってしまいます。
「腸漏れの症状」
・お腹の張り、ガスが異様に出る
・下痢や便秘
・消化不良、胃のもたれ
・過敏性腸症候群、クローン病
・原因不明のじん麻疹、肌荒れ、アトピー性皮膚炎
・微熱が続く、慢性疲労など
「腸漏れの改善方法」
腸粘膜の入れ替えのために大事なポイント
1,交感神経モードを副交感神経モードにする(特に夜間)
腸は副交感神経モードで活発に働くので、呼吸法や夜の入浴でリラックスモードに切り替える
2,睡眠をしっかりとる
寝ている間に身体の修復が進みます。調子が悪いときは治療だと思って、一週間だけでも睡眠をたっぷりとってください。
3,ストレスは運動で解消
ストレスの一番いい解消法は運動すること。この季節だったら、公園を歩くのが気持ちいいですね。
4,よく噛んで食べる
噛まないで水分で流し込むような食べ方が腸に負担をかけます。小麦のグルテンもよく噛んで胃酸を出してしっかり消化されれば大丈夫。
よく噛んで食べるためにも、一食に一品は噛むものを食卓へ。
5,水溶性食物繊維をとる
水溶性食物繊維が腸内細菌の餌になり、分解されて短鎖脂肪酸を作ります。
短鎖脂肪酸は腸の粘膜細胞の栄養源となり、再生を活発にします。
ネバネバトロトロ食品、海藻類、ブロッコリーをよく噛んで食べるようにしましょう。
「心も元気に」
腸の状態が改善するとお腹の調子が良くなるだけでなく、セロトニンの合成が活発になり、心も安定してきます。
心が安定するとストレスも前向きに捉えられたり、運動もできるようになり、睡眠が深くなり、さらに腸の状態が改善するという好循環になってきます。
腸内環境は1〜2ヶ月で入れ替わると言われているので、この春をスタートに腸内環境を改善していきましょう。
自分では、習慣を変えるのが難しいという方は、やすらぎの里の滞在で、一気に整えてみませんか。
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