「News Letter Vol.10 」

●目次
○八ヶ岳の森から
○特集「甘いものはなぜ美味しく感じるか」
○フォルスの台所から「土曜日の夕食の献立、フォルスのレシピより・パイ風包み焼き」
○情報スクランブル「提携クリニックのお知らせ、NABAテレフォンメッセージ、書籍紹介」


  
   「八ケ岳の森から」
 標高1,000mの八ケ岳山麓は、今秋真っ盛りです。一年中で森の木々がこれだけ個性を主張するのは、この時期だけでしょう。赤や黄色に色づいた葉が青く澄み渡った空に映えて、毎日見ていても感動するほどです。
 フォルスの周りもとてもきれいに紅葉し、窓の外の景色につい見入ってしまいます。こんな自然の中で暮らすことができたくさんの皆さんとも出会え、有り難いことと感謝せずにいられません。
 ゲストの方も散歩の途中で栗拾いやキノコ取りをして自然の恵みを実感しているようです。白樺に始まった紅葉が落葉松の葉が落ちるのを最後に八ケ岳の秋は終わり冬を迎えます。 
「甘いもの脂っこいものはなぜ美味しく感じるか」
 高カロリーの食品の筆頭が甘いものと脂っこいものだというのは皆さんご存じのことだと思います。糖分と脂肪分が多い食品というと、ケーキ、菓子パン、クッキー、チョコレートなどのお菓子類です。ダイエットに関心のある方、自然食に関心のある方なら何とか避けたいと思っているが、つい手の出てしまう食べ物なのではないでしょうか。太りやすくて身体にも良くない食品なのに、よほど気をつけないと食べすぎてしまうのには理由があります。
 人間は長い間、飢えに適応できるようにさまざまな能力を身につけてきました。そのひとつが、すぐにエネルギーとなり、少量でも身体に皮下脂肪として蓄えられるような食品を美味しいと感じ、それらの味を好んで食べる能力です。甘いもの脂っこいものを美味しいと感じる味覚があったからこそ、蓄えた皮下脂肪で飢えの時代を生き延びできたのです。
 また、胃腸の働きが低下している方の中にも、甘いものがやめられないという方がいます。人間は動くエネルギー源を炭水化物から取り入れます。炭水化物は腸内で最終的にブドウ糖になり体に吸収されます。これらの糖質は通常であれば普段の食事、特にお米などの穀類からエネルギー源を補給するのですが、お米のような粒のものは消化吸収に時間がかかります。ところが消化の働きが弱っている人は、すぐに消化されやすい粉もの(めん類やパン等)に走る傾向があります。また、吸収の働きが弱っている人は、すぐに吸収されエネルギー源になる、甘いものがどうしてもやめられないようです。消化吸収されやすいというとなにかいいもののような気がし

ますが、このような物ばかりとっていると、胃腸がもっと怠けるようになり、消化吸収のいいものしか食べられないような体になってしまいます。
 パンや甘いものをやめたい人は、意識的にご飯の量を増やして、炭水化物から糖分を補給するようにしましょう。ご飯は消化吸収がゆっくりおこなわれる食品なので、大変腹持ちが良く、満腹感を感じやすいですし、その割にはカロリーも少なく、日本人の体に最も合った食べ物です。
 自然食を実行している人の中にも、ご飯はどうしても玄米でなくてはいけないと思い込んでいて、無理して玄米を食べている方もいます。胃腸が弱いのに玄米を食べていると余り吸収されず、不足した糖質を甘いもので取るようになっては、玄米の良さも半減します。玄米を食べるともたれる、おなかが張るというような方は、無理せず分づき米にしましょう。
 また、脂っこいものは豆製品をしっかり取っていれば、そう多くは欲しないものです。豆製品には良質のたんぱく質や脂質が多く含まれており、ヴェジタリアンの人たちはお肉の替りにしているほどです。それでも何か脂っこいものが欲しいというような方は、ゴマペーストがお勧めです。マーガリンの替りにパンにぬってもいいし、ちょっとそれでは物足りないという方は、はちみつを少し加えて、「ゴマハチ」にすると美味しくいただけます。
 このように、体に悪い、太りやすいとわかっていても、つい欲しくなってしまうものには欲しくなる理由があります。ただ我慢して減らすことばかり考えずに、自分なりに工夫してみることが大切です。


 
【フォルスの台所から】
「土曜日の夕食の献立」
 ・芋の子汁
 ・アミ茸のおろし和え
・松茸ご飯
 ・カボチャのいとこ煮 
 ・秋鮭ときのこの味噌焼き
 ・田舎まんじゅう

 毎週金曜日は洋風のコース料理をお出ししているいるものですから、土曜日は純和風の郷土料理をと思っております。八ケ岳の山麓は春の山菜に始まり、夏の高原野菜、秋野菜、キノコ、根菜類とそれぞれの季節に自然の恵みを楽しませてくれます。
 また、主人の実家が岩手の三陸海岸ですので、こんな山の中に住みながら、新鮮な海の幸を送ってもらえるのです。この時期の秋鮭もそうで、お腹にたくさん筋子を抱えた立派な鮭が宅急便で届きます。そんな時にはゲストの方にも秋の味覚をおすそ分けということになるのです。       文枝


 
  「フォルスのレシピより」
○パイ風包み焼き
 この包み焼きは油が多くカロリーが高いパイ生地の変わりに、春巻きの皮を使って作ります。味付けにハーブソルトを使い表面に卵黄を塗れば、一見パイ包み焼きのできあがり、だけどあっさりしているから、たくさん食べても大丈夫というわけです。

 「材料」 4人分
春巻きの皮    8枚
キャベツ     1/4ヶ
ピーマン     1ヶ
椎茸       2ヶ
エノキ茸     1/2
卵黄       1ヶ分
塩、コショウ   少々
ハーブソルト   お好みで

 「作り方」
1、キャベツ、ピーマン、椎茸を線きりにする
2、エノキ茸は半分の長さに切りほぐす
3、野菜をフライパンでしんなりするまで炒め、   塩、コショウをしてハーブソルトで味を調える  炒めているときにあまり汁が出ないようにする
4、具を冷まし、春巻きの皮に包む
5、包んだら、表面にハケで卵黄をぬる
6、200度のオーブンで10分焼く
7、軽く焦げ目が付き、表面がぱりっとしたら出来  上がり
 *具は季節の野菜で変えてみる、彩りに変化があるとより美味しそうです。


 
【情報スクランブル】
「フォルスのホームページがオープンしました」
 ついにフォルスもホームページを開設することになりました。私も一応マッキントッシュのパソコンを使っていますので、そのうちホームページでもと考えていたのですが、忙しさにかまけてつい後回しになっていました。しかし、とんだところから三和総合研究所の方と御縁ができまして、ホームページを作ってもらえることになりました。
 しかし、まだわが家のパソコンがインターネットに接続していないため、ホームページは開いたが自分では見ることができないというなんとも情けない状況なのです。まあ三和総研の方がページを印刷して送ってくれるので「おっ、なかなかいいな」などと見てはいるのですが。せめてE-mailぐらいはもってみんなとアクセスしたいと思っています。
 ホームページにはニュースレターがすべて掲載されていますので、ごらんになりたい方は是非一度のぞいてみてください。アドレスは下記の通りです。
 http://d-rep.sric.co.jp/kobuchizawa/folth/


 
「提携クリニックのお知らせ」
 フォルスには東京都内に3つの提携病院があります。吉田クリニックの先生は自然療法施設に関心と理解がある先生で、これからの医療には、自然治癒力を最大限に引きだせる医療が必要だということを真剣に考えている方です。また肥満外来やアトピーの治療もおこなっていますので、それらでお悩みの方は一度相談してみるといいでしょう。
 ○吉田クリニック
 渋谷区上原1-32-19  TEL03-5478-6115
 小田急線代々木上原駅南口正面 書店の2F


 
   「NABAテレフォンメッセージのお知らせ」
 摂食障害者の自助グループ「NABA」では、「過食・拒食から回復し、成長するためのテレフォン・メッセージ」を24時間テープ録音にて提供しています。電話番号は0990-511-211で24時間かかります。
 メニューは曜日毎に変り内容は摂食障害者本人や家族の体験談、ミーティング形式の仲間の声、摂食障害やアディクション問題に関心と理解のある専門家によるレクチュアやQ&Aなどです。毎月20日頃一括して新しい内容のテープに交換しています。
 なお、このサービスには、通常の料金プラス情報提供料(最大15分間のテープで900円の情報料)が電話代としてかかります。


 
   「書籍紹介」
○女性のための人間関係講座 
      リンダ・アダムス著 大和書房
 このニュースレターをお読みの女性の方の中にも、相手に合わせて無理なことでも、にっこり笑って「はいわかりました」と言って引き受けてしまい、後でつらい思いをしてしまう人も多いのではないでしょうか。自分の意見をはっきり言うことは、相手を傷つけることで、それよりは自分さえ少し我慢すれば済むことだからとあきらめているのではないでしょうか。しかし、自分の意見をしっかり伝えることと、相手の気持ちを尊重することは対立するものではありません。適切なコミニケーションの方法さえマスターしていれば、それは可能なことです。そのための具体的な方法が書かれているのがこの本です。
 また、この本の内容を日常生活で実践できるように、実際お互いに練習しあう講座もあります。適切なコミニケーションというのは、単に理解するだけではなく、実際に使ってみて練習しなければ、役に立つものにはなりにくいようです。この本のよいところは、単に理論だけではなく、実際の生活で使える具体的な方法が書いてあるというところです。実は私はこの講座の元になっている、親業訓練講座を受講したことがあり、すぐに役立ついい方法だなと思いました。自分の意見を上手に相手に伝えられなかったり、なかなかNOと言えない人は一度お読みになってみるといいと思います。
 内容文を一部紹介します。
 自分の考えや感情を言葉で表現する勇気と能力を持つと、他に人にあなたのことをわかってもらうことができ、あなたも自己理解を深めることができます。そして、二人の間に、力強く生き生きとしたコミュニケーションが生まれます。本書では、あなたの大切な欲求を満たすためには自己表現が重要だという考えを基礎に置いています。私たちは故意に相手をだまそうとしない限り、いつも率直で正直なコミュニケーションを心掛けているのではないでしょうか。それなのに、実際にはほとんどの人が、自分を正直に、はっきりと、分かりやすく相手に伝えることができないでいます。本当の自分よりも、役割で人に接していることが多いのです。
 私たちはこれまでずっと、本当の自分、つまり自分の考えや感情、意見を表に出さないようにしつけられてきました。他の人に向かって自分を表現すると、相手に受け入れられる時と受け入れられない時があるのですが、ごく小さい時から、相手に受け入れられるようにするべきだと教え込まれてきました。そのため、自分の周りに身の安全を図る自己防衛の柵を張り巡らせ、本当の自分はほとんど出さないまま人と接する習慣を身に付けてきたのです。
 自己表現の最大の利点は、他の人にあなたのことを語ることによって、あなた自身の欲求、意見、考えを深く見つめ、自分と親しくなれることです。考えていることを人に伝えることと、頭で考えているだけとは全く別のプロセスです。ある考えを口に出して言うと、その考え自体がどんどん変わっていくという、そんな経験をしたことはありませんか。一つの問題を、頭の中で繰り返し考えているうちに、問題はどんどん膨れ上がって、ますます悪化してしまうことがあります。結果を想像し、相手はこう反応してくるだろうと勝手に考えるからですが、その後、誰かにその問題についてはなしたところ、結果は全く違った形のものとなったというような経験があるでしょう。
 他の人に向かって自分を表現していくという体験を通して、自分をより良く知るようになります。すると、自分が感じる通りに実際に行動することができるようになります。そういうプロセスが、自分を新しく生き生きと発展させるチャンスを作り出していきます。
 自己表現を続けることによって得るもう一つの利点は「今、ここを生きることができる」ということです。自分自身との自然なコミュニケーションができないと、過去や未来に縛られてしまい、悩みや欲求をどう処理すればよいのかと、内部葛藤に苦しむことになります。さらに自己表現は、あなたが自分の大切な欲求を満たそうとして、他の人の助けや協力を必要とする場合大きな力となります。周りの人達も、あなたの欲求が何であるかがわかっていれば、協力しやすいのです。
  私のことを良く知っている人だから、わざわざ言わなくても、私がどのように感じ、何を求めているかぐらいわかってもらえているはずだと思うことがありますが、これは誤りです。親しい間柄だからといって、自分がどうして欲しいかを伝えずにいると、いつまでもよくならない状態が続く場合があります。
 自己表現することによって、あなたはもっと魅力のある人間になれるのです。自分をかくしたり、自分とは違った人に見せかけたりするよりも、その人自身でいる方が、はるかに魅力的です。その人だけが持つ欲求や、態度や、考えを表現しないのは、個人差を認めないことにつながります。人との出会いはつまらないものとなり、考え方や体験の面白さも消えうせてしまいます。
 自己表現をすると、もう一つの大事なもの、自己評を高めることができます。自分にとって大切な問題について、率直に正直に自分の感じたことを人に伝えることができると、信じられないくらい自分が快く感じられます。自己表現は、成功するたびにさらにしやすくなり、自己評価と自信がどんどん高まります。自己表現は、お互いの人間関係に良い結果をもたらします。あなたの方から進んで自己表現すると、相手も自己表現するようになり、お互いの関係はさらに深まり、誤解を避けることができるのです。 


 
 「スタッフからゲストの皆さんへ」
 現在フォルスのスタッフは、私(大沢)と家内の他女性のスタッフが3人の計5人でやっています。お料理担当の大須賀さんは、自然食の料理を作るのが趣味、いつも朝早くから台所でなにかつくっています。掃除・プログラム担当の松尾さんは以前デザイン事務所に勤めていたこともあり、絵を描くのが大好き、また摂食障害から立ち直った経験をもっているので、同じ問題で悩んでいる若い子のお姉さん的存在です。掃除と調理補助の山田さんは元実業団のマラソン選手、今も毎日ランニングはかかさない体育会系の元気印。みんな明るく元気で食事時はいつも大爆笑、みなさんとのよき出会いを楽しみにしています。

 大自然の中での生活・皆さんはどんなイメージを抱きますか?私はフォルスにやってきて、小さいころから憧れていた自然の中での生活を堪能しています。朝日とともに一日が始まり、夜空いっぱいに星が瞬く頃心地よい眠りにつきます。きぶんはもうアルプスの少女ハイジ!?です。
 朝、澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込み、日の光を浴びて、そびえ立つ雄大な山々を見るとき、夜、空からこぼれんばかりに輝く星達を見るとき、嫌なことはみんな忘れて、心の中は空っぽになり気持ちが透明になります。「自然に癒される」ってこういうことかなあと感じています。ずっとずっとここに居たいなあと思う今日この頃です。(あれ?お嫁にはいつ行くのかしら?)
 大自然は見返りを求めない優しさと温かさで私たちをすっぽり包み込んでくれます。ここは本当に素敵なところですよ。        大須賀 さよ

 今ハマっているのは、「納豆ご飯」。お米、うどん、そば、何でも入れて食べます。特に、ケチャップをたっぷり入れて、ぐるぐるかき混ぜた納豆スパゲティーは、超うまい!。スッタフの白い目も気にせず、「ああ、おいしい」とズルズル食べる幸せな昼食。 栄養満点、納豆を食べて元気モリモリ、パワーアップ!。目指せ、健康美人!では、みなさんもぜひ食べてみて下さい。      松尾ひろこ

 今年の春まで岡山に住んでいた私が、実家の神奈川に帰る時、1年間愛用したママチャリをどうするか悩んだ。送ると結構な金額、置いていくのも寂しい。う~ん、乗って帰れば電車賃も浮くし、一石二鳥と実行。
 5泊6日かけてのママチャリ旅行。途中、静岡の茶畑に見とれ、いきよいよくガケに転落し、救急車で運ばれてしまた。宿泊代などで、普通に帰るよりも倍以上のお金がかかってしまった。でも怪我にも、お金にも変えられない、素晴らしいものが得られたと思う。             山田 佐知恵


 
    【寄せ書きから】
 フォルスでは来ていただいた方が、お帰りの際に寄せ書きを書いてもらっております。ほんの気まぐれで始めたことだったのですが、今になってみると一番の宝物になっています。こちらにいらしたときには是非開いてみて下さい。

 抜け道のないトンネルの中で、辛さ悲しさに押しつぶされそうになっていた私が皆さまとの出会いでこんなにも気持ちが楽になり、前向きに生きていく自信もできました。そしてすてきな先生に出会えてよかった!先生、皆さま本当にどうもありがとうございました。また来ます。

 自分が育ってきたシンプルな生活をフォルスで思いだしました。情報ばかりがあふれて、美しさの基準がおかしくなり、自分を忘れてしまう都会の生活。本当の美しさはその人自身の中にあり、それを育てていくことが私のするべきことだと心から思いました。フォルスは特別ではなく、現代人が忘れたシンプルであるという事を教えてくれているのだと思いました。すべてに感謝、ありがとうございました。

 今まで断食は何回もしましたが、今回はいちばんリラックスして楽にできました。小淵沢は思ったより緑が多く、美術館、工房、神社なども近くにたくさんあって気に入りました。ただ、ずっと曇っていて山が見えなかったのが残念です。今の気持ちを継続して、本当の健康を自分のものにしたいと思っています。先生、奥さん、スタッフの皆さん、一緒に頑張った仲間に感謝です。本当にありがとうございました。

 思ってたより楽な断食でした。ただ前半はとにかく良く眠りました。日ごろマッサージはくすぐったいのにとても気持ち良く受けることができました。先生のお話はとてもナチュラルな健康法だと素直に思えた私。何とか主義って言うのが苦手な私は普段否定的に思いつつ聞くことが多いのですが・・・。
ありがとうございました。


 
     「編集後記」
 庭に植えていた朝顔が近ごろ急に元気に咲き出したかと思うと、コスモスが鮮やかな色で咲き誇っています。今年の春からガーデニングにはまって色々な花を植えてみて、ここの土地にあうものがわかってきたので、来年の春からは少し自慢できるようなお庭になっていると思います。うららかな春の日差しの中、咲き乱れる花の中でハーブティーを飲んでいるところをイメージしながら、秋植の球根を植え付けています。             大沢

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