●目次
○現代人のやすらぎの里を作りたい
○やすらぎの台所から「冬の献立、フォルスのレシピより(大根と干物のサラダ・根菜
と金目鯛のスープ)」
○情報スクランブルやすらぎの里がアネモネに紹介されています
○やんもの森から
○スタッフ紹介
○寄せ書きから
「現代人のやすらぎの里を作りたい」
前回のお便りでお知らせした通り、10月29日より施設が伊豆高原に移転しました。
移転にともない名称も「ライフスタイル改善センター フォルス」より「やすらぎの里」へと変更になりました。
移転にあたりたくさんの方からいろいろなお声を頂きました。
また、ご意見を頂かなかった方の中にもなぜ移転するのと疑問にお考えの方もいらっしゃると思いますので、この紙面を借りてご説明させていただきます。
施設を移転した理由には大きく次の3点によるものです。
1、施設が手狭になった。
2、温泉を治療の一つに組み入れたかった。
3、将来、自炊可能な長期滞在の施設を近くに作りたい。
まず1番目の点ですが、八ケ岳の施設は個室が1部屋だけしかありませんでした。
しかし、個室をというご希望が多く、やむなく2人部屋を個室にしていました。
もともと客室数が少なかったため、すぐに満室になりなかなか予約を受けられない状態でした。
今度の施設は個室が4室(来年にはもう1室増やす予定)ありますので、個室希望の方もほぼ対応できるようになっています。
その他の客室数も増えましたのでほぼ希望の日程で予約をお受けできるようになっています。
以前はなかなか予約が取りにくかった週末も予約が取りやすくなりました。
また、全体に施設が広くなっていますので、ゆっくりとくつろいでいただけると思います。
次に温泉が併設された点です。
やすらぎの里はそれまで温泉旅館だった施設を改装して営業していますので、天然の温泉が施設内についています。
女性用の大浴場、男性用、鍵付きの貸切り風呂の3つに、屋上に新設した眺望露天風呂とサウナ、水風呂があります。
温泉はなめらかなアルカリ性の泉質で、胃腸病、神経痛、皮膚病、婦人病に効果があります。
また、不純物が少ないので飲むことができ、飲用すると冷え症、胃腸病に効果があり、入浴と合わせてさらに湯治の効果が高まります。
屋上の露天風呂とサウナは眺望がよく解放感が抜群なので心身ともにリフレッシュできます。
湯治(温泉保養)は日本のすばらしい保養スタイルだと思います。
ただ現在、湯治をおこなっている旅館では食事が豪華すぎたり、逆に自炊しなければいけないので面倒だったりします。
温泉に入るだけでは保養の効果は不十分で食事や運動と合わせることにより、湯治本来の効果が発揮されます。
やすらぎの里ではその方に合った入浴法と飲泉、食事、運動を合わせておこなうことによりさらに効果的な滞在をしていただけるようになっています。
3つ目の自炊可能な長期滞在の施設を作る計画ですが、将来的に近くの空いている保養所や別荘を借りて作っていければと考えています。
現在の施設はほとんどが2泊~1週間位の滞在を中心にプログラムが組まれていますが、中にはもっと長期の滞在が必要な方や別荘のような感覚で使えるところが欲しいという方もいます。
1部屋を週や月の単位で貸すウィークリーマンションのような施設があれば、長期に滞在しても経済的な負担が少なくなりますし、そこから仕事に通うことも可能だと思います。
やすらぎの里と社会との掛け橋になる中間的な施設があったら、もっとその方に合った滞在ができるだろうと思います。
いろいろな問題を抱えて社会とうまくかかわれなくなっている人たちや、自宅以外にものんびりできる自分の居場所が欲しい人、老後を自然の中で過ごしてみたい人などさまざまな人たちが縛りあわずに暮らしていける、ゆるやかなコミュニティーのような施設ができたらと考えています。
八ケ岳で始めたころは、食事や運動、心の問題などライフスタイル(生活習慣)を改善していかなければ根本的な解決にならないと考え、名称も「ライフスタイル改善センター フォルス」としていました。
何年か経ち、たくさんのゲストの方々のお世話をさせていただいているうちに、気づきのきっかけさえつかめれば、ほとんどの方は自分でライフスタイルを見直していけることがわかってきました。
こちらが教えてあげるのではなく、心とからだがやすらげる時間と場所を提供してあげることで、自分自身の中にある答えを見つけていただくというスタンスに考えが変わってきました。
現代人の多くがストレス抱え、いつも疲労を感じています。
心の奥にあるむなしさを満たすためにたくさんの物を買ってみたり、忙しすぎるスケジュールをこなしていく。
そんな日々の生活から少し離れて、ゆっくり温泉につかり、ぼーとする時間を持つことで、心と身体のやすらぎを取り戻して欲しい。そしてそんな場所が現在の施設の近くにいくつかできて、この辺り一帯が現代人の「やすらぎの里」になっていければと考えています。
そんな「やすらぎの里」をこれからも、どうぞよろしくお願いいたします。
【やすらぎの台所から】
「冬の献立」
・大根と干物のサラダ みかんドレッシング
・根菜と金目鯛のスープ
・ヒヨコ豆入り玄米ご飯
・ワサビの粕漬け
・そばのおろし和え
・キャベツの重ね蒸し
・南瓜のプリン
・タンポポコーヒー
伊豆で暮らし始めて2ヶ月になりますが、お魚が新鮮で安いのでうれしくなってしまいます。
また温暖なところなので、冬にも新鮮な野菜が手に入るのがうれしいですね。
伊豆の地のものを使った、やすらぎの里らしいお料理を試行錯誤しているところです。 文枝
「フォルスのレシピより」
○大根と干物のサラダ みかんドレッシング
地物の干物とみかんを使って作る、さっぱりとした伊豆の味覚です。
「材料」4人分
大根10cm、人参5cm、ワカメ、みかん2個
アジの干物2枚
「作り方」
1、大根、人参は刺し身のつま位の千切りにして水にさらす。
2、ワカメは水洗いして戻し、2cm位に切る
3、干物は焼いて身をほぐす
4、みかんは薄皮をむいて実をほぐす
5、千切りにした大根、人参とワカメ、みかんの半量、干物を混ぜ合わせ、ドレッシングで和える
「みかんドレッシング」
ポン酢醤油にみかんの汁と残りのみかんを混ぜ合わせる。好みで醤油、サラダ油、塩、コショウを加えても美味しい。
○根菜と金目鯛のスープ
伊豆は金目鯛の漁獲高が日本一だとか。金目鯛のうま味が根菜にしみ込んで身体の芯まで温まります。
「材料」4人分
金目鯛2切、大根1/4本、人参1/2本、ごぼう1/3本蓮根小1節、葱1本、出し汁4カップ、酒大サジ2塩小サジ1弱、薄口醤油小サジ1
「作り方」
1、金目鯛を一口大に切り、薄く酒と塩を振りかけ ておく
2、大根、人参、蓮根は銀杏きり、ごぼうはささが きにする
3、出し汁に切った根菜を入れて柔らかくなるまで 煮る。
4、柔らかくなったら金目鯛を入れて味をつける
5、椀に盛り、上に小口に切った葱をのせる
【情報スクランブル】
「やすらぎの里がアネモネに紹介されています」
アネモネという雑誌をご存知でしょうか。
自然食や精神世界に興味のある方はご存知の方も多いと思います。
きれいな料理の写真入りで、自然食のレシピなども掲載されているので、食事のことや心の問題に関心のある方にはおすすめの雑誌です。
そのアネモネの1月号にやすらぎの里が紹介されました。
「断食で頭すっきりからだキレイ」という特集で、編集部の方が2泊の断食コースを体験取材した記事が4ページにわたって掲載されています。
今回断食を体験取材した編集部の方は普段から食事は気をつけている方だったのですが、仕事柄ストレスが多く脳の疲労がたまっているようでした。
断食することで脳の疲労がとれてすっきりとして帰っていかれました。
【やんもの森から】
伊豆に自生するやまももの木を、地元の人は「やんも」と呼びます。
最寄りの郵便局の名称を「やんもの里八幡野郵便局」というくらい、たくさんこのあたりに自生しています。
もともと暖地性の植物で九州以南に自生する木ですが、温暖な伊豆にはよく見られ、この辺りがやままももの北限地になっているようです。
伊豆高原には特に大きな木が多く、樹齢が何百年という大木も珍しくありません。
6月になると真っ赤な実が熟し、お酒に漬けたり、ジャムにしたりします。
やすらぎの里の敷地内にも何本かあるので6月になったら収穫してお酒に漬けてシャーベットでも作ろうかと思っています。
やすらぎの里がある伊豆高原の浮山温泉郷は、今から35年前に殖産住宅の別荘地として開発されたところです。
国立公園の中にあるため建ぺい率(建物を建ててもいい面積)が敷地の20%と厳しく制限されているため、深い緑に囲まれた静かな環境を保っています。
別荘地から一歩森の中に入ると太古からの深い原生林が広がっています。
温暖な気候のため一年中小鳥がさえずり、時折木々の枝をつたうリスの姿も目にすることができます。
冬の厳しい八ケ岳から越してきたので、今年の冬は特別暖かく感じます。
冬でも草木が緑の葉を茂らせ、上着も着ないで外に出られるというのは新鮮な驚きです。
特に喜んでいるのが、子供たちです。八ケ岳の冬は日中でも氷点下の毎日が続きます。
子供は風の子とはいってもあまりの寒さに、家の中でしか遊べない日が多くなります。
こちらに越してきてからは、毎日外を駆け巡って遊んでいます。
夏になったら別荘地内にあるプールに行くんだといまから楽しみにしています。
愛犬の「テラ」もすっかり伊豆の生活に慣れてきました。
中庭のテラスが彼女の定位置で、窓越しにロビーでくつろぐゲストに一緒に遊んでと目線を投げ掛けています。
やすらぎの里から少し歩いたところに、夏の間しか使わないテニスコートがあります。
そこが「テラ」の格好の運動場になっています。
ゴールデンレトリバーの彼女は油断するとすぐ肥満になってしまいます。
大型犬は太りすぎると、股関節の病気になりやすいのです。
そのためにも充分な運動はかかせません。
普段はおとなしい「テラ」もテニスコートが近づくと急に落ち着かなくなります。
綱を放してあげると野生を取り戻したかのように思いきり走り回っています。
人間も時々会社や家族という綱から放たれて野生を取り戻す時間さえ持てれば、もっと活き活きとパワフルになれるのだろうと思います。
野生の動物はいつも充分に身体全体を動かしています。
また複雑なストレスなどないので頭はいつも空っぽで、食べ過ぎるほどの食料がないので常に腹五分目からせいぜい八分目の状態です。
それに比べると人間の生活は、ほとんどの人が運動不足でストレスが多く、食べ過ぎている状態です。
これでは自然治癒力が低下したり、野生動物の持っているような活き活きとしたパワフルさがなくなってもしかたありません。
都会で暮らす人はいつも野生に戻った暮らしをするわけにはいきませんが、たまには内なる野生の力を発揮させてみる必要があると思います。
仕事や家庭のことを忘れて頭を空っぽにして、森の中を歩き回って身体を充分に動かす。
普段飲みすぎ食べ過ぎで疲労している胃腸にお休みを与えるためにお腹も空っぽにする。
あまりにも文化的な暮らしに浸りすぎた現代人は動物として見るとバランスを崩しているような気がします。
自然のバランス取り戻すために、少しだけ野生に戻ってみることも必要なのではないでしょうか。
【 お知らせ 】
「露天風呂とサウナが完成しました」
消防検査等の関係で完成が遅れていた露天風呂とサウナ、水風呂がようやく完成しました。
露天風呂とサウナ、水風呂は屋上にあるため眺望がすばらしく日中は大きく広がる太平洋を夜は満天の星空を眺めながら入ることができます。
特に満月の夜は月明かりに海面が照らされとても幻想的な雰囲気です。
サウナも小さめのものですがしっかり汗を流せます。
陶器で出来た水風呂も珍しいものです。
解放感抜群の露天風呂とサウナで心と身体をリフレッシュして下さい。
「予約が取りやすくなりました」
八ケ岳のフォルスの時は部屋数が少なかったためすぐに満室になって予約が取りにくい状態が続いてご迷惑をおかけしておりました。
やすらぎの里になり部屋数が増え予約が取りやすくなりました。
現時点ではどの日程でもほぼご希望の日程でお受けできますので、ぜひお気軽にご連絡下さい。
「下田で水仙まつりが開かれています」
伊豆に早い春を告げる下田の水仙まつりが現在開催中です。
やすらぎの里のある伊豆高原から下田までは電車で40分位。
爪木崎という岬いっぱいに水仙が咲いています。
あたりには水仙の花の香りが漂い、天気が良くて風のない日ならもう春が来たような気がします。温暖な伊豆は2月になると早咲きの「河津桜」と菜の花が咲きだします。
寒いのが苦手な方はひと足早く、伊豆で春を感じてみませんか。
【スタッフ紹介】
伊豆高原に施設が移転になり、新しいスタッフが増えましたので、これまでいたスタッフも含めて現在のスタッフを紹介させていただきます。
こちらにいらしたときにはお気軽に声をかけて下さい。
○大沢 剛 治療担当 やすらぎの里代表
この夏始めての本になる「森の中は診療所」を出版する。
温泉と庭仕事、愛犬との散歩をこよなく愛す鍼灸師です。
○大沢 文枝 調理担当
やすらぎの里のおかみさん、2児の母でもある。
わんぱく盛りの子供のをかかえ大忙しの毎日です。
やすらぎの里の献立はすべて彼女が作っています。
○三保田 直美 治療・調理担当
いつもにこやかな治療の先生。
アロマテラピーの技術を持ち、優しい治療が彼女の持ち味です。
治療だけでなく調理もできるマルチ人間です。
○帰山 容子 調理担当
自然食の料理が大好きで、料理教室のアシスタントをしていた経験もある。
やすらぎの里で料理の修業中です。
○河田 みゆき 調理・治療担当
介護福祉の仕事をしていた経験があり、人のお世話をするのが大好きです。
ただいま治療の技術を研修中です。
○石川 栄一 メンテナンス・受付担当
山登りが好きで現在日本500名山を走破中。
施設のメンテナンスと庭仕事を担当しています。
地質学や地理にも詳しいので、散歩中に気づいたことがあったらぜひ質問してみて下さい。
○麓 律子 掃除担当
やすらぎの里のお掃除をしてくれているパートさん。
きっちり掃除してくれるので、日が経つにつれてどんどんきれいになってきています。
○藤田 洋子 掃除・調理担当
お掃除とお料理のお手伝いをしてくれているパートさん。
いつも笑顔のやさしいおばさんです。
○佐藤 智恵 掃除担当
午前中掃除をしてくれているパートさん。
すごい馬力でじゃんじゃんキレイにしてくれます。
○大崎 恒子 調理担当
栄養士の資格を持っていて、懐石料理もこなす、たのもしい助っ人パートさんです。
【寄せ書きから】
やすらぎの里では来ていただいた方が、お帰りの際に、寄せ書きを書いてもらっております。
ほんの気まぐれで始めたことだったのですが、今になってみると一番の宝物になっています。
こちらにいらしたときには是非開いてみて下さい。
1日に食事を1度も取らない、ましてや3日もなんて、生まれて始めての体験でした。
お腹は空くけどそんな状況でよく歩き回りました。(最高1日3万歩)
やればできるという自信につながりました。
今は専業主婦なので1日2食で朝と夕に1時間ずつ歩くことにします。
先生、奥様、スタッフのみな様有り難うございました。 34歳女性
心も身体も疲れ果て、過食に悩まされて家族に当たり散らす毎日から救われたくて、もうここしかないと飛んできました。
ついてすぐ石川さんの笑顔と玄ちゃんの元気な挨拶に迎えられ、先生の本を読みました。
次の日から一緒に滞在した仲間と毎日歩き回りました。
身体も心も空っぽにして歩いているうちに、少しずつ気持ちがほぐれてくるのが実感できました。
断食は思ったほど辛くなく、最後の晩の夕食はとっても美味しかった。
この一週間を糧に新たな一歩が踏み出せそうです。
一緒に過ごしたみんな、先生、奥さん、スタッフのみなさん本当に有り難うございました。
39歳 女性
小淵沢のフォルスとはまったく違ったたずまいのやすらぎの里。
3回目の断食は様子がわかっているので安心しながら出来ました。
妙恵ちゃん、玄ちゃん、テラが元気に大きくなっていました。
自然体で暮らしている大沢家の家族やスタッフのみなさんが大好きです。
またリフレッシュしに来させてもらいます。 59歳 女性
「食 = 命のいただき物」というお話は、実体験をともなっているので、深く心にしみ込みました。先生奥さんを始めとするスタッフのみなさんのほっとする安心感。
妙恵ちゃん、玄ちゃんの元気なエネルギー、和やかな仲間、そしてテラちゃん。
みなさんのおかげで本当に楽しいやすらぎの一週間でした。
感謝!有り難うございました。 32歳 女性
「編集後記」
伊豆高原のやすらぎの里からお送りする始めてのお便りになります。
八ケ岳から伊豆高原に移転してもう2ヶ月になり、ようやく伊豆の生活にもリズムができてきました。
ちょっと心配していた子供たちはすぐに学校や幼稚園にも慣れて、元気に通っています。
本当にたくさんの人たちの力に支えられて、やすらぎの里が動き出しました。
これからどんどん充実していくやすらぎの里にご期待下さい。 大沢
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