伊豆の森では、今日も静かに時間が流れています。
深呼吸をすると、体の隅々まで新鮮な空気が行き渡り、内側から浄化されていくような感覚になりますね。

さて、断食（ファスティング）というと、「胃腸を休めること」だと思っていませんか？
もちろん、胃や腸にとってはまたとない休息の時間です。

でも実は、断食中に誰よりも忙しく、一番がんばってくれている臓器があるんです。
それが、「肝臓」です。

「えっ、食べないんだから肝臓も休めるんじゃないの？」
そう思うかもしれませんね。

しかし、肝臓は体の中の“お掃除屋さん”。
断食中は脂肪が分解され、体中の毒素が血液中に溢れ出してくるため、その処理に24時間フル稼働で立ち向かっているのです。
まさに、縁の下の力持ち。

今日は、そんな健気な肝臓をいたわり、断食のデトックス効果を最大限に高めるための「4つのやさしいケア」をご紹介します。
これを意識するだけで、断食後のスッキリ感がまるで違ってきますよ。

断食中の肝臓ケア①「梅酢水」で解毒をサポート

断食中、フル稼働している肝臓を助けるためにまず必要なもの。
それが、マグネシウムやクエン酸といった「ミネラル」です。

これらは、血液中に溶け出した不要な物質や毒素を分解し、体の外へスムーズに排出するための「潤滑油」のような役割を果たしてくれます。

特製「梅酢水」の作り方

そこでおすすめなのが、やすらぎの里でも提供している特製のドリンクです。

• 水：コップ1杯（約150ml）
• 梅酢：小さじ1
• にがり：3滴（マグネシウム補給）

梅酢に含まれるクエン酸が代謝を助け、にがりのマグネシウムが腸や肝臓の働きを底上げします。
梅酢のさっぱりとした酸味と、ほんのり感じる塩味が、断食中の口の中を爽やかにリフレッシュしてくれますよ。
「なんとなく疲れたな…」という時の気分転換にもぴったりです。

断食中の肝臓ケア②「アミノ酸」で解毒力を強化

次に大切なのが、肝臓のエネルギー源となる「アミノ酸」です。

断食中は、体内の脂肪が分解されてエネルギーに変わります。
この時、脂肪と一緒に溜め込まれていた重金属や老廃物も溶け出してきますが、それらを無毒化する時に大量のアミノ酸が必要になるのです。

「お出汁」たっぷりのお味噌汁を

「断食中にアミノ酸なんて、どうやって摂るの？」
プロテインなどを飲む必要はありません。
おすすめは、「お出汁（だし）をきちんと取った具なしのお味噌汁」です。

昆布、かつお節、干し椎茸などから取る天然のお出汁は、良質なアミノ酸の宝庫。
塩分は控えめに、旨味をたっぷりと効かせた温かいお吸い物は、疲れた肝臓に染み渡る最高の栄養ドリンクになります。
「一杯のお味噌汁が、私の肝臓を支えてくれている」
そんなイメージで、ゆっくり味わってみてください。

断食中の肝臓ケア③「リンパ」を流して毒素の出口を作る

肝臓でせっかく毒素を分解しても、それを運ぶ道が渋滞していては外に出せません。
その運搬ルートが「リンパ」です。

特に運動不足の方や冷え性の方は、リンパの流れが滞り、処理された毒素が体内に留まってしまいがち。
これでは肝臓の努力も水の泡です。

鎖骨と鼠径部をさするだけ

難しいマッサージは必要ありません。
リンパの最終出口である「鎖骨」の下や、脚の付け根にある「鼠径部（そけいぶ）」を、手のひらで優しくさすってあげましょう。

肩や首をゆっくり回して深呼吸するだけでも効果的です。
毎日のセルフケアで、体の中の「毒素の通り道」を開通させてあげましょう。
まるで水路のゴミを取り除いて、澄んだ水がサラサラと流れるように、体の中も軽やかに巡り始めますよ。

断食中の肝臓ケア④「発汗」で負担を減らす

最後は、肝臓の負担を物理的に減らしてあげる方法です。
それが、「汗をかくこと」。

毒素の排出（デトックス）は、便や尿がメインですが、汗からも重金属や皮脂に溶けた毒素を出すことができます。
皮膚から直接ゴミ出しをすることで、肝臓が処理しなければならない毒素の総量を減らしてあげるのです。

「心地よい」発汗がポイント

やすらぎの里では、以下の設備でしっかりと汗をかける環境を整えています。

• 本館・高原館： じっくり芯から温まる「岩盤浴」
• 養生館： 自律神経も整う「サウナと水風呂」

体の芯から温まり、皮脂腺を開いて汗をかく。
その後の爽快感は、体だけでなく心まで洗い流されたような軽やかさがあります。
断食と温活（発汗）を組み合わせることで、デトックス効果は何倍にも膨れ上がります。

体験談：肝臓ケアを意識して変わったこと

実際に、やすらぎの里でこれらのケアを実践されたゲストの方々の声をご紹介します。

断食中の肝臓ケアに関するQ&A

最後に、よくいただく質問にお答えします。

Q. にがり入りの梅酢水はどれくらい飲んでもいいですか？

A. 1日2〜3杯、1回コップ1杯（150ml）を目安にしましょう。汗をたくさんかいた時は少し多めにするなど、体の声を聞きながら調整してください。

Q. アミノ酸はサプリメントで摂ってもいいですか？

A. 断食中は内臓を休めるため、人工的なサプリメントは基本的にお休みしていただいています。かつお節や昆布などの自然な食品から、お出汁として摂るのが理想的です。

Q. サウナや岩盤浴はどのくらいの時間がおすすめ？

A. 断食中は血圧が変動しやすいので、無理は禁物です。「気持ちいいな」と感じる程度で切り上げましょう。長ければ良いというわけではありません。

まとめ：断食は肝臓への「感謝」の時間

断食中の肝臓ケア、いかがでしたか？

• ミネラルたっぷりの梅酢水
• アミノ酸の宝庫、お出汁
• 流れを作るリンパマッサージ
• 負担を減らす発汗

これら4つを意識するだけで、断食の効果はぐんと高まります。

肝臓は、文句ひとつ言わずにあなたの体を守り続けてくれている、一番のパートナー。
断食のときこそ、その肝臓に「いつもありがとう、ゆっくり休んでね」と感謝を伝え、やさしくいたわってあげてください。

そうすれば、体は必ず応えてくれます。
細胞の一つひとつが喜び、生まれ変わる感覚を、ぜひやすらぎの里で味わってみてくださいね。