伊豆の森では、木々の緑が雨に洗われて鮮やかさを増しています。
静かな雨音を聞きながら、温かいお茶を飲む時間は、何にも代えがたい贅沢ですね。

さて、ファスティング（断食）に挑戦している方から、こんな悲痛な声をいただくことがあります。

「先生、お腹は空いていないのに、頭がガンガン痛くて…」
「ズキズキして何も手につきません。どうしたらいいですか？」

せっかく体をきれいにしようと始めたのに、頭痛に襲われてしまっては辛いですよね。
実はこの頭痛、断食そのものが悪いのではなく、ある「準備不足」や「栄養不足」が原因であることが多いんです。

今日は、ファスティング中の頭痛の正体と、そんな時に頼りになる日本のスーパーフード「梅干し」を使った対処法についてお話しします。
これを読めば、もう頭痛に怯えることなく、快適にファスティングを楽しめるようになりますよ。

ファスティング中の頭痛の正体は「カフェイン離脱」

断食1日目〜2日目に起きる頭痛。
その最大の犯人は、実は「カフェイン離脱」です。

普段、コーヒーや紅茶、エナジードリンクなどを毎日飲んでいる方は要注意。
カフェインには血管を収縮させる作用があり、日常的に摂取していると、脳の血管はその状態に慣れてしまっています。

そこで急に断食をしてカフェインをゼロにすると、抑えられていた血管が一気に拡張（リバウンド）します。
広がった血管が周囲の神経を圧迫し、ズキズキとした脈打つような頭痛を引き起こすのです。

こんな症状が出たらカフェイン離脱かも

• こめかみがズキズキ痛む
• 頭全体が締め付けられるように重い
• 集中力がなくなり、ボーッとする
• 強い眠気やだるさがある

「私はコーヒー1日2杯くらいだから大丈夫」と思っている方でも、毎日欠かさず飲んでいると、意外と強い症状が出ることがあります。

ファスティングの頭痛に「梅干し」が効く理由

では、頭が痛くなってしまったらどうすればいいのでしょうか。
薬を飲むのは胃に負担がかかるし、できれば自然なもので治したいですよね。

そこで活躍するのが、「梅干し」です。
なぜ梅干しが効くのか、その秘密は2つあります。

1. 即効性のある「塩分（ナトリウム）補給」

断食中は食事からの塩分がゼロになるため、体は軽い「脱水状態」になりがちです。
脱水が進むと血液の循環が悪くなり、これも頭痛の原因（脱水性頭痛）になります。

梅干しには良質な塩分（ナトリウム）が豊富に含まれています。
パクッと食べるだけで素早く体液バランスが整い、脱水による頭痛を和らげてくれるのです。

2. クエン酸で疲労回復

梅干しの酸っぱさの成分「クエン酸」は、代謝を助け、疲労物質を分解してくれます。
断食中のだるさや疲れをリフレッシュさせ、シャキッと元気を取り戻すサポートをしてくれます。

頭痛が出た時の「梅干しレスキュー」対処法

「痛い！」と思ったら、我慢せずに以下の方法を試してみてください。
やすらぎの里でも実践している、体にやさしい対処法です。

① 梅干しをちびちび齧る

種ありの梅干しを1粒、ゆっくり時間をかけて舐めたり齧ったりしてください。
口の中に塩気が広がるだけで、脳がシャキッとして痛みが和らぐことがあります。
（※塩分濃度が高いので、一気に何個も食べるのはNGです。1回1粒を目安に）

② 特製「梅酢水」を飲む

梅干しがない場合や、水分も一緒に摂りたい場合は「梅酢水」がおすすめ。
コップ1杯の水に、梅酢（小さじ1）とにがり（数滴）を入れたスペシャルドリンクです。
ミネラルが全身に行き渡り、スーッと体が楽になります。

③ 痛みが強い時は「休む」のが一番

梅干しを摂っても痛みが引かない場合は、体が「休んで！」と叫んでいるサイン。
横になって目を閉じ、深呼吸をしましょう。
首や肩を蒸しタオルで温めたり、軽くマッサージして血流を良くするのも効果的です。

頭痛を防ぐ！1週間前からの
「カフェイン卒業」スケジュール

一番良いのは、そもそも頭痛が起きないようにすることですよね。
そのためには、断食の1週間前から「やさしいカフェイン卒業」を始めるのが鉄則です。

いきなりゼロにするのではなく、階段を降りるように少しずつ減らしていくのがコツですよ。

7日前〜：まずは「量」を減らす

普段1日3杯飲んでいるなら、2杯に減らしてみましょう。
「朝の1杯だけはOK」など、ルールを決めて少しずつ体を慣らします。

5日前〜：薄め・デカフェに切り替え

コーヒーをアメリカンにしたり、カフェインレス（デカフェ）のコーヒーに置き換えてみましょう。
「味」や「香り」は楽しめるので、ストレスなく減らせます。

3日前〜：お茶やハーブティーへ

コーヒーをやめて、ほうじ茶や玄米茶、ハーブティー（カモミールやルイボス）などに変えていきます。
緑茶や紅茶にもカフェインは含まれているので、飲み過ぎには注意です。

2日前（前日）：完全ノンカフェインへ

断食の前日は、麦茶、ルイボスティー、お水だけの生活に。
ここまで段階を踏んでおけば、断食当日に激しい頭痛に襲われることは少ないです。

体験談：梅干しと準備食で変わった断食ライフ

実際に、カフェイン対策と梅干し活用を実践されたゲストの方の声をご紹介します。

ファスティング中の頭痛に関するQ&A

最後に、よくある質問にお答えします。

Q. 梅干しは1日何個まで食べていいですか？

A. 断食中は塩分の摂りすぎもむくみの原因になるので、1日1〜2個を目安にしましょう。辛い時のお守りとして使ってください。

Q. 頭痛薬を飲んでもいいですか？

A. 空っぽの胃に鎮痛剤を入れると荒れてしまう可能性があります。どうしても我慢できない場合は、医師や専門家に相談してください。基本は梅干しや休息で対処しましょう。

Q. カフェインをやめたら眠気がすごいです…

A. それも離脱症状の一つです。体が「覚醒モード」から「休息モード」に戻ろうとしている証拠。無理に起こそうとせず、早めに寝て体を休めてあげましょう。

まとめ：梅干しをお守りに、安心ファスティングを

ファスティング中の頭痛対策、いかがでしたか？

• 頭痛の主犯は「カフェイン離脱」
• 1週間前からの「徐々に減らす」準備が9割
• 痛くなったら「梅干し」で塩分チャージ

この3つを知っていれば、もう頭痛は怖くありません。
梅干しという最強のパートナー（お守り）を持って、安心してファスティングに挑戦してみてください。

頭痛のないクリアな頭で過ごす断食期間は、本当に心地よく、新しい自分に出会える素晴らしい時間になりますよ。